「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.14
パート勤務でも社会保険に加入すべき明確な理由を解説
さて、昨今、「働く女性」が増え、「女性の社会進出、ご活躍」は目を見張るものがあります。
しかし、一方で、収入を気にしながら、「パート勤務」にこだわっている方が多いのも現実です。
具体的には、4つの壁の存在です。
パート勤務における4つの壁
103万円の壁
103万円を超えると所得税(住民税)が課税される⇒配偶者控除が使える年収限度
つまり、パートで収入があった場合、収入金額から控除できるのが2つです。
■基礎控除:48万円
■給与所得控除:55万円
合計で103万円です。
ここまでは、税金がかからないのです。
これが、103万円の壁です。
*但し、103万円を超えても141万円までは「配偶者特別控除」が適用できます。
106万円の壁
2016年10月にできた壁が106万円の壁です。
法改正により、下記の条件に該当すると社会保険に加入しなければならないのです。
①週の労働時間が20時間以上
②賃金月額が月8.8万円(年106万円以上)
③1年以上の使用されることが見込まれる
④従業員501名以上の勤務先で働いている
130万円の壁
妻にパート収入があっても、、パート収入が130万円までは、夫が加入する社会保険の被扶養者になる事ができます。
しかし、妻の収入が130万円を超えると、夫の社会保険上の扶養から抜かなければならない。
⇒つまり、奥様が自分で国民年金に加入するか、パート先で社会保険に加入しなければならない。
150万円の壁
2017年の税制改正では、配偶者控除と配偶者特別控除の見直しが行われました。
その時にできたのが「150万円の壁」です。
妻のパート収入が150万円を超えると、配偶者特別控除の金額が減り始めます。
そして、収入が201万円以上になると、配偶者控除及び配偶者特別控除が使えなくなります。
このような社会全体の流れの中で、収入額の上限を常に気にしながら、あくまで『目先の手取り』を「最優先」するような風潮が、昔からあるのではないでしょうか?
そこで、本日の提言です!
それは違います!
目先の手取りを「5万円」増やすより大事な事は、65歳からの収入を「5万円」を増やす事の方が大事なのです。(或いは、7万円、10万円か)
なぜか??理由は2つ!
①現在の高齢者の生活費の収支の平均が既に、
月55,000円の赤字なのです。
*詳しくは、下記の記事を参考にして下さい。
『今の年金生活者の実態とは』↓
②女性の方が90歳まで生存する確率は約25%、
100歳まで生存する確率は7%なんです!
65歳以降の老後生活で(今の高齢者のデータによれば)もし、90歳まで生存された場合の赤字累計金額は1620万円
100歳まで生存された場合の赤字累計金額は2268万円なんですよ!
結論として、提言です!
社会保険は加入すべきなのです。
社会保険に加入すべき2つの理由
65歳からの手取収入を増やす最大の近道が「厚生年金」の加入です
大事な事は「65歳」から月「5万円」を増やすために、毎月どれ位の収入で何年働けば、厚生年金が「5万円」増えるのかを試算する事であり、今の手取収入を「5万円」増やす事ではないのです。
これをやらなければ、65歳以降、本当に苦労するのですよ!!
そして、厚生年金に加入すれば、更に年金額を増やせる手段もあります。
社会保険に加入するメリットは「年金」だけではありません
更に2つ。
傷病手当金が使えます!
傷病手当金とは、病気や怪我で仕事を休んでも標準報酬月額の3分の2が支給されます。
この制度は国民年金にはありません。
*但し一部の自治体が独自に実施してます。
障害厚生年金が使えます!
障害厚生年金は、一定の障害状態になられた場合に支給され、しかも1~2級であれば、障害基礎年金と併せて支給されますので非常に有利です。
*しかも、「がん」になっても「障害年金」は程度によりますが、受給できる場合もあるのです。
非常に心強い味方なのですよ!
そして、今すぐ「老後資金」の準備をスタートです(まだやられていない方)
漠然とされている方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント
厚生年金に加入できる方が羨ましいです。
扶養の範囲内だからと言って、保険料がかかっていない訳ではなく
皆で負担しているのです。
自分の子供達も働きだしたら、高い保険料を払います。
働いたならば、皆が保険料を払うようになる方が、保険料も下がって、良いと思うのです。
なぜ、パートだけが払わないのか、いつも疑問です。
この度は、コメント頂きまして、ありがとうございました。
ご指摘の点、私も非常に大事な事であり、同感です。
保険料は家族全体で負担しているものであり、
尚且つ、お仕事をされて、収入がある方は平等にご負担頂き、
その上で、社会保険の給付に反映できればいいですよね。
これは、政治のレベルになりますので、国民のご理解、声が
広まらないと、実現はできないかもしれませんね。
これからも、ブログに対するご意見等ありましたら、
遠慮なく頂ければ有難いです。
ありがとうございました。
高橋信之