「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.44
年金を何歳からもらうのがお得なのか?これからは繰下げ請求の時代?
今の時代、基本的には65歳から受給できる年金。
細かく言えば生年月日により60歳からでも受給できますが・・・。
では、何歳からもらうのがお得なのか?
年金受給の実態
繰上げ請求と繰下げ請求
厚生労働省が2017年3月に発表した「平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」から
●国民年金老齢年金の繰上げ・繰下げ状況(総数)
・繰上げ 35.6%(60~64歳で受給開始)
・本 来 63.1%
(65歳、もしくはご年配の方は60歳から受給開始)
・繰下げ 1.4%(66~70歳で受給開始)
*上記を「新規裁定」(つまり平成27年に年金の請求をされた方のみ)に限定すると
・繰上げ 10.9%
・本来 87.1%
・繰下げ 2.0%
このデータを見て、「お金の専門化」の立場から言えば、正直残念に思いました。
繰上げ請求と繰下げ請求の違い
繰上げ請求
本来65歳からの受給を60歳開始に変更します。
減額率が0.5%(1月)×60カ月=30%の減額が終身です。
779,300円(本来の満額年金)×70%=545,510円・・・①
繰下げ請求
本来65歳からの受給を70歳開始に変更します。
増額率が0.7%(1月)×60カ月=42%の増額が終身です。
779,300円(本来の満額年金)×142%=1,106,610円・・②
*②-①=561,096円
年金の繰下げ請求については、下記の記事をご覧下さい。
つまり、年金の受取を開始する年齢を60歳にするか、70歳にするかで、年間で56万円が終身で変わってくるのです。
月5万円弱の差はでかいですよ!!
なぜなら、今の年金生活者の1月間の収支は赤字なんですよ!!
ちなみに、65歳から満額受給された場合と70歳から繰下請求で受給された方の損益分岐点は81歳でした。
年金の受給年齢は、個人の事情で結論は違う
個別のご事情がありますので、何歳から受給すべきか、結論は出せません。
その上で、大事な事は2点。
1.若い時に年金のしくみを理解する事。
2.若い時から老後の生活費の準備をする事。
以上の2点はうるさい位に日々叫んでます(笑)
そして、何歳からもらえばいいのかの判断基準はあります。
1. 何歳まで仕事ができ、安定収入を確保できるのか。
2. 65歳、70歳までに、どれだけの老後資金準備ができるのか。
3. 65歳からの生活費に対しての収支はどうなのか。
できれば50歳の時点で一度シュミレーションをする。
55歳、60歳でもシュミレーションをする。
その前提として、繰下げ請求のしくみを正しく理解しておく事です。
更に詳しく知りたい方、具体的に相談をされたい方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント
こんにちは。
年金受給者になる前に学習できてよかった!
でも、自分年金に支出する財源を確保しなくては。
今日もありがとうございました。
お疲れ様です。
年金の知識は大事ですよね。
早い段階での勉強が必要です。
一緒に勉強しましょう。
[…] 年金の開始時期は超重要!年金を65歳からもらうのか。もしくは60歳から、あるいは70歳から、もらう時期により生涯もらう年金額は大きく変わります。つまり年金の開始時期は、超重要 […]