「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.76
証券会社が勧める「ラップ口座」は本当にいいのか??
先日の「マネーセミナー」で、終了後に参加者から相談を頂きました。
某D証券会社の営業マンから「○○さんにぴったりのファンドがあるんですが、いかがですか?」と勧誘を受けてます。
どうなんでしょうか?
今どき、そんな営業をされている証券マンがいる事に、まずはびっくりしました。
が、その場で即答させて頂きました。
「特定のファンドだけを勧める方は信用できません」の一言です。
なぜか?
私は、約30年間、金融実務を経験してきました。
自ら痛い経験もしております。
そこで、自らの信念としているのは、こんな感じです。
「金融商品に、完璧な商品は実在しません」
ですので、特定の商品だけを勧める事は厳禁。
特定の商品だけを勧める方は、単なる営業マンです。
相談された方のあらゆる情報を基に、複数の商品を組み合わせ、ご期待のリターンに近く、併せて最小限のリスクになるよう提案する。
ちなみに、更に詳しくお話しを聞いてみると、「ファンドラップ」のようでした。
せっかくなので「ラップ口座」について、本日は書かせて頂きます。
もしかしたら、「ラップ口座」自体、初耳の方も多いかと思います。
ラップ口座とは
「ラップ」とは、言葉の通り、「包む」という語源の元。
簡単に言えば、全てを証券会社に任せますよ、との事。
では、何を任せるのか?
⇒「運用方法」つまり「ファンド」です。
初心者の方は、「なんて有難いのだ」と思う方もいるかもしれません。
しかし、言葉を変えれば、金融機関に「丸投げ」する事であり、更にその分の「余計な手数料」も取られてしまいます。
ラップ口座の現状
ちなみに、2018年2月2日の「日本経済新聞」に「ラップ口座とロボットアドバイザー」との題名でコラムが掲載されていましたので、一部抜粋して紹介します。
■金融庁によれば、ファンドラップにおける手数料と投信の信託報酬との合計は平均2.2%。その水準の是非が議論を呼んでいる。
■また、組み入れられた投信のうち平均5割前後が系列投信会社のファンドで、一部に7割近いものもあり、系列会社優先の姿勢が問題視されている。
■投資判断のキーは投資家の手中にあり、全てプロ任せはあり得ないと自覚することが肝心だ。
的を得た記事だと感じました。
まとめ
今、ネット系の証券会社を賢く活用すれば、販売手数料は0、信託報酬も1%未満、更に「非課税」の商品を賢く使いこなせば、「ラップ口座」は不要です。
■金融機関に勧められている商品がよく理解できていない方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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