「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.104
90歳でも入れる医療保険、本当に必要なのか??
90歳でも入れる医療保険
明治安田生命が、2017年12月に発売された医療保険が注目をされております。
正式名は「50歳からの終身医療保険」です。
2018年3月16日付の日本経済新聞の記事によれば、契約者の4割が70歳以上との事。
健康に不安のある中高年にヒットになったようです。
実は、先日、私の会社にも三井住友海上あいおい生命の担当者が来られ、2018年4月から「医療保険85歳まで入れるようになります」との情報提供をして頂きました。
いよいよ、業界全体が100歳人生に向け、商品改定を進めてきております。
では、本当に必要なのか、検討してみましょう。
医療の現状を知るべし
入院日数は短縮化の傾向です
厚生労働省「平成26年 患者調査」によると
■10日以内:57.0%
更に10日以内の中で
■ 5日以内:34.1%
■日帰り入院:3.3%
入院患者のうち、約3分の2の方が2週間以内に退院してます。
傷病の種類により入院日数は違います
[長い傷病]■精神及び行動の障害 291.9日
*特に統合失調症は546.1日
■神経系の疾患 82.2日
*特にアルツハイマー病は266.3日
■脳内出血 127.4日
■くも膜下出血 119.6日
■脳梗塞 90.6日
■高血圧性疾患 60.5日
全疾患の平均は 31.9日
[ご参考までに]
■悪性新生物 19.9日
■糖尿病 35.5日
■心疾患 20.3日
精神疾患を除けば1~2週間程度です。
保険診療の対象外で全額自己負担になるもの
*つまり、高額療養制度の対象外にもなります。
■差額ベット代
■先進医療
■入院時の食事代
■見舞時の家族の交通費・食事代
■日用品の購入費用
入院時の自己負担額で一番多いのが
10万円~20万円未満が34.6%
30万円~50万円未満が15.1%
平均で
27.0万円
*生命保険文化センター「平成28年 生活保障に関する調査」から
介護認定者は増えてます
■要介護認定者数
2000年度末⇒約256万人
2015年度末⇒約620万人
■介護が必要になった主な原因の構成割合
1位:認知症 18.0%
2位:脳血管疾患 16.6%
3位:高齢による衰弱 13.3%
で、介護にかかる費用は
■初期費用は約5割以上が100万円未満
■毎月の費用(在宅)平均 5.0万円
■毎月の費用(施設)平均11.7万円
女性特有の病気は?
20代で一番多い病気 卵巣の良性新生物
30代で一番多い病気 子宮筋腫
40代で一番多い病気 子宮筋腫
50代で一番多い病気 乳がん
60代で一番多い病気 乳がん
70代で一番多い病気 乳がん
社会保障制度を知るべし
高額療養制度は強い味方です
昨日のブログで詳しく解説をさせて頂きましたので、詳細は省略をさせて頂きますが、各自の収入により、月の医療費の支払限度額は決まっております。
障害年金を活用するべし
意外と知られていないのが「障害年金」です。
精神障害は当然として、実はがんや糖尿病、心疾患等でも、認定をされる場合があります。
一番多い勘違いが「仕事をしているともらえない」と思って、請求をされない方、いませんか??
大丈夫なんですよ!
仕事をしていても「障害年金」はもらえます。
一度、社会保険労務士、年金事務所等に相談してみて下さい。
特定医療費(指定難病)助成制度を知るべし
全国には難病でご苦労されている方も多くおります。
国が指定している「指定難病」に罹患されている方は「助成制度」がありますので、毎月の負担は軽減されます。
更に、各都道府県が独自で助成の対象にしている疾患もあります。
末期がんの方は介護認定受けれます
40歳以上の方であれば自己負担1割で「在宅医療」が受けれます。
障害者手帳のサービスを知るべし
身体障害者手帳を取得すると、様々な福祉サービスを受ける事ができます。
各自治体により、内容は異なりますが、やはり利用価値の高いのが医療費の助成、所得控除による所得税や住民税の軽減、公共料金の割引サービスがあります。
まとめ
誤解のないようにまとまさせて頂きますが、私は医療保険を否定しているわけではありません。
優先順位の問題を訴えております。
様々な傷病で入院されても、「がん」以外は、社会保障制度をうまく活用すれば、神経質になる必要はないのです。
むしろ、老後資金、教育資金の準備の方が優先順位が高いのです。
その上で、大事な点です。
若い時からの準備
具体的には20歳からの毎月5,000円の貯蓄です。
この5,000円を3%で複利運用できる商品に投資すれば
■10年後には60万円が69万円に
■20年後には120万円が163万円に
■30年後には180万円が290万円になります。
*非課税の場合です。
口数を増やし続ける
ここで言う「口数」とは、5,000円を1口にした場合に所得の増加と共に、追加で5,000円、更に5,000円と増やし続ける事です。
しかも「ファンド」も変えるのです。
これには2つの効果があります。
①目的別の準備ができる
(医療費、教育費、車、住宅、老後等々)
②リスクの分散ができる
つまり、使うか使わないか分からない目的の為に、毎月5,000円の医療保険を払うのであれば、この5,000円を積立投資に回し、効率よく運用する方が、長い人生を考えれば、得策である、
と考えます。
ですので、私はがん保険には入ってますが、医療保険には入ってません。
その分を「積立投資」で運用しております。
私の保険加入目的の優先順位はこんな感じです。
1位:老後リスク(教育資金も含む)
2位:がんリスク
3位:死亡リスク
4位:医療、介護リスク
結論として、余裕のある方は「医療保険」もご検討されてはいかがでしょうか。
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本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント
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