「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」
<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.36
トンチン年金は93歳以上長生きされる方にお得な保険です
トンチン年金とは
「トンチン年金」とは、長生きすればするほどお得になる、民間の保険会社の個人年金保険です。
尚、「トンチン年金」とは保険商品名ではありません。
名前の由来
昔、17世紀のイタリアの銀行家である「ロレンツォ・トンティ」さんが考案したと言われます。
つまり「トンチンさん(トンティさん)」が考案した年金保険という事で「トンチン年金」という呼ばれ方になった、嘘のような本当のお話しなんです。
トンチン年金の実例
日本生命で発売をしております「低解約払戻金型長寿生存保険」でご紹介です。
■契約年令 50歳男性
■年金年額:120万円
■月払保険料:44,544円
(80歳まで払込)
■80歳年金開始
■年金の種類:5年保証期間付終身年金
以上の条件で設計書を作成しました。
■80歳時の累計保険料:1,603万円
■損益分岐点:93歳
(配当金も含めると90歳)
*つまり、93歳以上生きる方はお得です。
では、逆に早く亡くなられた場合は、どうなるのか?
■70歳で死亡:累計保険料は1,069万円
解約時受取額は 827万円
つまり、払込の77%しかもらえない。
■80歳で死亡:累計保険料は1,603万円
解約時受取額は 1,455万円
つまり、払込の90%しかもらえない。
ちなみに、日本生命の設計資料によると
50歳時点(契約時点)における
●80歳までの生存率は約65%
●平均余命(年令)は32.5年(82.5歳)
えっ!
つまり、平均余命で考えれば、損をするのです!
こんな方に有利な商品です
今回は、日本生命の商品だけを紹介させて頂きました。
保険会社により、当然条件は違いますが、簡単に言えば、長生きすればする程、お得ではあります。
特に、80歳を超えてから、通常の生活費にプラスされる可能性が高いのが、介護になった場合の費用です。
或いは、施設に入る。
運転免許を返上して、タクシーを使う等々、高齢になればなるほど、予期せぬ費用は発生します。
ですので、比較的、金銭に余裕のある方は、検討の余地がある商品です。
トンチン年金のデメリット
一方で、ほとんどの方は、せっかく契約しても、元が取れなくなる可能性は高いです。
なにせ、損益分岐点が、平均寿命よりも高いのです。
ですので、金銭に余裕のない方にはお勧めできません。
併せて、契約年令が50歳以上、というのも商品として、いかがなものなのか??
疑問が残る商品の内容です。
私的には、別の手段での「老後資金準備」のご提案をさせて頂きます。
老後資金の準備に不安の方。
1人で悩んでも時間の無駄です。
まずは、「個別相談」をご活用下さい。
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本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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