団体信用生命保険のしくみをわかりやすく解説!

生命保険・介護保険

知らないと人生を10倍損するお金のしくみ

<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.50

 

団体信用生命保険のしくみをわかりやすく解説!

 


団体信用生命保険「団信」とは

団体信用生命保険」とは、住宅ローンを組んだ方が、ローン返済中に死亡または後遺障害などになった場合に、金融期間のローン残高を一括返済する事を目的にした保険です。

 

通常は「団信」と呼ばれており、多くの金融機関の住宅ローン審査の融資条件になってます。

 

充実してきた団信のしくみ

まず、基本的に保険ではありますが、住宅ローンを組む方は、直接の保険料負担はありません。

契約者は金融機関になりますので、保険料負担者は金融機関になります。

 

但し、団信分の保険料は金利に含まれております。(通常は0.2~0.3%程度)

ですので、団信の補償が厚い保険は、その分金利も高くなります。

 

 

疾病保障付の団信

私が銀行にいた頃は、団信と言えば「死亡・後遺障害」のみの保障でした。

 

最近は「三大疾病保障付」「七大疾病保障付」「八大疾病保障付」、更に「11疾病団信」と内容が充実してきました。

 

 

但し、支払事由を確認する事が大事です。

 

例えば、某銀行の「11疾病団信」です。

■入院が連続して5日以上になった場合の10万円

■入院が連続して31日以上となった場合に月々の住宅ローンの返済額を保障

*つまり、日数の要件があります。

 

 

そして、一番大事な「ローン残高が0円」になる事由です。

①死亡

②所定の高度障害状態

③余命6か月以上と判断された

④がん(所定の悪性新生物)と診断確定

⑤10種類の生活習慣病で入院が継続して180日以上

 

更に凄い!のがこれ

配偶者がん保障

ローン借入者の配偶者が、がん(所定の悪性新生物)と診断確定されたら100万円!

 

 

団信加入後の注意事項

3大疾病の返済免除条件の確認

通常、どの金融機関も「がん」であれば診断だけで免除になります。

 

しかし、「急性心筋梗塞」や「脳卒中」の場合は、初めて診断を受けた日から「60日以上の労働制限が必要な状態が継続したと医師に診断されたとき」というような厳しい条件が付帯されております。

 

急性心筋梗塞」、「脳卒中」と診断されただけでは、駄目なのです。

 

ですので、必ず、支払要件を確認して下さい。

 

 

見直しは要注意!

団信に加入した事で、保障がダブルので、今加入中の医療保険や死亡保険を解約される方がおります。

 

それは、非常に危険です。

団信というのは、返済が終了すれば、保障はなくなります。

中には、繰上返済をされて、早期に返済が終了する場合もあります。

その場合は、返済終了時点で保障も終了です。

 

 

更に、返済中に病気になり、いざ医療保険に加入しようとしても、保険会社から拒絶されるケースもあります。

 

 

ですので、団信を加入した時点での保険の見直しは要注意です。

 

 

団信の意外な落とし穴

団信は非常に有難い制度なんですが、一点だけ落とし穴があります。

団信により、万一の際に借入はなくなります。

 

 

では家の名義はどうなるのか?

 

普通は配偶者である奥様に名義変更をしたいところ。

 

 

では、名義変更をするには何が必要か?

■遺産分割協議書

■相続人全員の印鑑証明書

 

 

ここで、一番やっかいなのが、お子様がいない場合です。更に両親もいない場合なんです。

 

その場合の相続人は奥様が4分の3、ご主人の兄弟姉妹が4分の1

 

ですので、すんなり名義変更はできないのです。

 

 

仮に、ご主人の兄弟姉妹との関係が疎遠であったり、仲が悪く、話し合いもできない状況であれば、名義変更はできないのです。

 

そこで、必要なのが「遺言」です。

兄弟姉妹には「遺留分請求」はできませんので、「遺言」があれば、奥様にスムーズに名義変更をする事は可能です。

 

 

ですので、今住宅ローンを返済中の方で、お子様がいない方は、早急に遺言書を書いて下さい。

尚、遺言書は、何度でも書けます。

その際は、日付の新しい遺言書が優先されます。

 

 

この件で不安な方、よく理解できない方は、お気軽に相談下さい。

大事なお話しです。

放置すると、大変な事態になります。

 

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

コメント

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