「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」
<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.51
争族とは何か?争族が一般の家庭で起きている実態をわかりやすく解説
争族とは
「争族」とは、遺産相続などをめぐり、親族が争う事。
尚、通常は「あらそうぞく」と呼ばれますが「そうぞく」とも呼ばれます。
争族の実態
遺産相続や争族と聞くと、多くの方は、「自分には関係ない」「それは遺産のある人の話」と思われている方が多いですが、実態は違うのです。
2019年度の司法統計
「遺産分割事件のうち認容・調停成立件数ー遺産の内容別遺産の価額別ー全家庭裁判所」によりますと、総数7,224件のうち、遺産の価額が5,000万円以下の案件が全体の約77%。
しかも、1,000万円以下の案件は約34%なのです。
つまり、相続税を払う必要のない家庭での案件が多いのです。
相続の争いは、「お金持ちの世界」と思われている方。
現実は、普通の一般家庭で起きているのです。
争族が起きる理由
では、なぜ争族は起きるのか?
一番大きな要因は不動産です。
相続財産の大半が不動産である
国税庁の相続財産種類別 取得財産価額(令和元年度)によると
①土地・家屋 40.2%
②現金・預貯金等 33.6%
③有価証券 14.5%
つまり、財産割合の大きい「不動産」の分割を巡り、トラブルになりやすいのです。
現預金と違い、不動産は平等分割が難しいのです。
争族対策
相続が起きる前。
つまり生前での対策ができれば、争族は事前に防止ができます。
ポイントは2つです。
遺言書の作成
尚、遺言書には3つの方法があります。
お勧めは、公正証書遺言です。
平等分割
では、不動産割合が多い状況の中で、どうやって平等に分割をするのか?
それは、生命保険の活用です。
では、具体例で説明します。
■相続人は息子3人、財産は自宅のみ
・長男は自宅を相続
案①自宅を相続できない次男と三男を死亡保険金受取人とする。
案②長男が死亡保険金を受取り、その保険金の中から現金で次男と三男に渡す。
⇒「代償交付金」
*尚、死亡保険金の金額は、自宅の時価額とします。
併せて「遺言」をセットします。
ご参考までに、令和元年度の遺産分割事件で認容・調停成立された件数が7,224件です。
内、約71%の5,115件は、代償金を支払う旨の定めがされました。
つまり、遺産分割を円滑に行う為に、代償金の準備は必須なのです。
そして、その財源の多くが生命保険による活用なのです。
我が家の相続の事で不安の方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント
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