「指し値オペ」とは?わかりやすく解説

経済(金利・為替・株価)

知らないと人生を10倍損するお金のしくみ

<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.62

 

指し値オペ」とは?わかりやすく解説

 


「指し値オペ」とは

指し値オペ」とは、日銀があらかじめ決まった価格で、金融機関から国債を無制限に買い入れるオペレーションの事で、2016年9月21日に実施した金融政策決定会合で導入されたものです。

 

つまり長期金利を「ゼロ%程度」にする為に導入された政策の一つです。

 

2018年の指し値オペ

ここ最近、新聞紙上でも「指し値オペ」の記事が増えてきました。

2018年7月だけで、日銀は3度の「指し値オペ」を実施しました。

 

言葉だけ聞くと「何それ??」と思われる方が多いのが現実です。

 

一言すれば、日銀が長期金利上昇を防ごうとしているのです。

 

 

では、なぜ日銀は長期金利を上げたくないのか?

理由は3つ考えられます。

 

①物価上昇を妨げる原因となる(デフレ脱却に逆行する)。

②国の財政悪化の原因となる。

③日銀の債務超過の原因となる。

*詳細を書くと、果てしなく長くなるので割愛させて頂きます。

 

日銀のメッセージをどう受け止めるべきか

では、連日の「指し値オペ」の実施を、どう受け止めればいいのか。

実は、日銀の中でも賛否があり、今後の明確な方針は決まっていないのではないでしょうか。

 

そもそも、日銀が国債を買い続ける事の是非。

そして、異次元金融緩和を続ける事の是非。

 

 

どちらも、今後の日本の財政に大きな影響を与える事項であり、難しい判断になります。

 

その中で、ここ数日間の報道を見ると日銀が「0.2%までの金利上昇を受け入れた」との受け止め方が実情ではないでしょうか。

 

つまり、多少の上昇だけは許容範囲。

でも、せいぜい0.2%だよ。

 

そんな感じでしょうか。

 

では、気になる住宅ローンの金利はどうなるのか?

各銀行が独自に判断し、決定しますが、極端な利上げはやりづらいのではないでしょうか。

 

9月の住宅ローン金利に注目です。

 

2022年の指し値オペ

2018年7月に実施された指し値オペ。

2022年2月14日に約3年半ぶりに、発動されます。

 

今回も、やはり長期金利をこれ以上は、上昇させない為の発動です。

具体的には、10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買取ります。

 

つまり、長期金利は0.25%までは認めるけど、それ以上は認めないよ、との日銀のメッセージになります。

 

これで、当面は長期金利の上昇が抑えられます。

 

一方で、心配なのは今後の為替市場や株式市場がどのような影響を受けるのか。

今後の動向に注目です。

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

 

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