『知らないと人生を10倍損するお金のしくみ』Vol.129
年金を増やす方法を自営業とサラリーマンに分けて分かりやすく解説!
今月も、たくさんの皆様にお会いし、様々な相談を承りました。
そこで、改めて感じたテーマの1つが
年金なんです。
大きく2つ
①自分がもらう予定の年金額が分からない
②年金の増やし方が分からない
そもそも、年金がいくらもらえるのかが分からないと、
①老後の生活設計の準備ができない
②生命保険の必要保障額も計算できない
ですので、年金の知識は非常に大事です。
そこで、本日はズバリ年金増額について
国民年金を増額するためにできること
国民年金は第1号被保険者が対象です。
つまり、主に自営業とフリーランスの方です。
付加年金
このブログでも、何度も紹介をさせて頂きました「付加年金」
ポイントは1つ
月額僅か400円です。
2年で元(払込金額の)が取れる。
払込期間が長ければ長い程得をする。
では、具体的に紹介をさせて頂きます。
払い込んだ月数×200円分が、年額の上乗せになります。
つまり、期間が長い程、効率性が高いのです。
仮に10年間付加保険料を払い込むと
■付加保険料は400円×120カ月=48,000円
■受取る給付は200円×120カ月×10年=24万円
つまり、払い込んだ保険料の5倍です。
これが20年ですと10倍
30年ですと15倍です。
繰下げ請求
私が1番推奨しているのが「繰下げ請求」です。
詳しくは、下記の記事も参考にして下さい。
年金の繰下げ請求で年金額を増やす方法をわかりやすく解説です!
本来、年金は65歳で請求できますが、1年以上遅らせましょう。
そうすれば、年金も増額されます。
基本的には1月につき0.7%の増額になりますので、
5年間遅らせると、何と
42%の増額!
令和3年度で国民年金の満額は。
月額で65,075円
*満額とは、40年間保険料を払い込んだケース。
これを5年間遅らせると(つまり70歳で請求)
92,406円
月額で約2万7千円の増額です。
しかも、終身です。
70歳まで待てない、という方は66歳以降であれば、月単位で請求可能です。
併せて、2022年4月以降は75歳まで選択が可能になります。
任意加入制度
あまり聞きなれないのが「任意加入制度」です。
本来、20歳から60歳まで40年間、保険料を払う事ができれば理想です。
しかし、、40年間の中ではやむを得ない事情により保険料が払えない。
そして、結果的に年金額が少なくなる。
実は、そういう方々が多いのです。
そこで、そういう方々を救済する手段として「任意加入制度」があります。
ずばり、本人の申し出により
「60歳以上65歳未満」の5年間に保険料を納める事で、65歳から受取る年金額を増やす事ができます。
4つの加入条件
①日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の方
②老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない方
③20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が480月(40年)未満の方
④厚生年金保険に加入していない方
具体的にメリットがあるのか検証
■5年間加入した場合の納付保険料総額
*保険料は令和3年度の保険料で試算
16,610円×12カ月×5年=996,600円
■5年間納付した場合の年金増加額(年額)
97,612円
■65歳から受取る年金の増加額
・70歳:約 488,060円
・75歳:約 976,120円
・76歳:約1,073,732円
・80歳:約1,464,180円
つまり、
76歳以上長生きすれば、お得なんです!
前納制度
前納制度は、年金額を増やすのではなく、払込む保険料を少なくする お話しです。
■現金納付よりは口座振替かクレジット払
■毎月納付よりは、前納でまとめて払う
これが、期間が長ければ、割引感も高くなります。
では、具体例で
■口座振替で2年分を前納した場合
・令和2年度の保険料は
16,540円×12カ月=198,480円①
・令和3年度の保険料は
16,610円×12カ月=199,320円②
①+②=397,800円
・前納の保険料は381,960円
つまり、2年間の割引額が15,840円
毎年、保険料の見直しがありますが、単純にこの割引額を40年間続けると
15,840円×20年=316,800円(割引額累計)
更に、クレジット払いでも、同様の割引があります。
クレジット払いでの割引は口座振替よりは、小さいのですが、ポイント還元率を考慮すれば、口座振替以上のメリットが出る場合もあります。
厚生年金を増額するためにできること
繰下げ請求
やはり、国民年金と同様に、最大のポイントは「繰下げ請求」になります。
増額率も、しくみも同じですので、仮にモデル世帯の方が、繰下げ請求をされた場合の年金額を確認しましょう。
■モデル世帯の方が65歳から厚生年金を請求
・年金額 約22万
⇒70歳から繰下げ請求した場合
・年金額 約31万3千円(42%増額)
つまり、毎月の年金額が何と、
約9万3千円増額!
・年間で約111万円増額!
ですので、70歳まで仕事をして、安定した収入を確保する事が大事です。
在職老齢年金の注意点
今や、60歳を過ぎても働く事は当たり前に時代になってきました。
そこで、注意したいのが「在職老齢年金」の存在です。
仕事をしながら、年金をもらった場合に、給料と年金の合計額が一定の金額を超えた場合は、年金が一部カットされます、との制度です。
ここで、要注意なのが、65歳以上で働く方で収入が多い方です。
具体的には、本来65歳からもらえるはずの年金額(月額)と標準報酬(給料)の合計額が47万円を超えた場合に、超えた金額の2分の1が支給停止(厚生年金部分)になります。
最初から、「繰下げ請求」を考えている方は、どうせ70歳まで請求しない。
だから、自分には関係ない事、と思うのが普通です。
ところが、「在職老齢年金」と「繰下げ請求」のしくみは複雑で、仮に在職中に年金を請求しなくても、支給停止になった金額は、70歳以降に「繰下げ請求」した場合に大きな影響が出ます。
42%の増額の計算をする際に、例えば本来150万円に対して42%の増額計算をする予定が、在職支給停止額を差し引いた金額での42%の増額になります。
つまり、収入の高い方は要注意です!
詳しくは、社会保険労務士さんに試算をして頂いてみてください。
繰下げ請求について、更に詳しく知りたい方は下記の記事もご参照下さい。
最後になりますが、具体的に毎月いくら位の年金を増やせばいいのか?
参考になるのが、今の年金生活者の実態です。
詳しくは、こちらの記事をご参照下さい。
年金生活者の実態とは?老後生活が始める前に現実を知る事が大切です
今現在の年金生活者の収支は赤字です。
では、その為に、今できる事は何なのか?
最有力候補は、やはり年金の繰下げ請求です。
そして、その為に大事な事は70歳までの生活費の確保であり健康です。
今できる事を確実に実行する事です。
どうしていいか分からない方は、
個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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