「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」
<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.74
ドル建終身保険のメリット、デメリットをわかりやすく解説!
ドル建終身保険の特徴
払込も受取りも運用もドル建
*つまり、毎月の保険料や将来受取る保険金も為替により変動します。
利率が高い
*日本の生命保険の予定利率は0.25%
ドル建終身保険は3%前後です。
*2018年10月1日現在
ドル建終身保険のメリット
国内の生命保険よりも金利が高い
■国内生保は、日本国債を中心に運用
⇒0.05%~0.1%
■ドル建終身は、米国債を中心に運用
⇒2.8%~3.2%
保険料が安い
予定利率が高いので、国内の終身保険よりも、割安の保険料で保障を確保できます。
円安になった場合に解約返戻金が多く受取れる
[某M社のパンフレット例]■被保険者:30男性
■保険料払込期間:15年
■保険期間:終身
■保険金額:10万USドル
■65歳時点の払込保険料累計
42,912USドル
■65歳時点の解約返戻金額
63,381USドル
仮に、為替相場が、契約時から解約時まで110円で続いた場合
■65歳時点の払込保険料累計
4,720,320円
■65歳時点の解約返戻金額
6,971,910円
つまり、利益相当額が・・・。
なんと約225万円!
そして、解約時の為替が120円になった場合は7,605,720円
ドル建終身保険のデメリット
毎月の払込保険料が変動する
*上記の例で、月の保険料は238.40USドル
110円:26,224円(最近の為替相場)
120円:28,608円
*円安になれば高くなる
100円:23,840円
*円高になれば安くなる
商品が複雑
全て、ドル建表示されますので、高齢者、初心者には分かりづらいです。
所定の費用・手数料がかかります
通貨交換時には為替手数料がかかります。
また、USドルの払込・受取りの際に各種手数料が必要になる場合があります。
解約時に円高で、元本割れするリスクもあります
例えば、上記の例で試算をします。
■65歳時点の払込保険料累計:42,912USドル
仮に、為替が110円で続いた場合
⇒4,720,320円
■65歳時点の解約返戻金額:63,381USドル
仮に、為替が74円まで円高になった場合
⇒4,690,194円
この場合は、元本割れです。
まとめ
かつて、日本の生命保険の予定利率は1985年4月~1990年3月までは高かったのです。
■20年超:5.5%
■10年~20年:6%
■10年以内:6.25%
2017年4月より1%だった予定利率は0.25%まで下がりました。
つまり、保険料は割高になってます。
併せて、銀行の定期預金金利、国債利率も0.01~0.1%程度です。
ですので、米ドルで運用する事も、米ドルを資産として保有する事も自然の流れであり、当然の選択肢になります。
しかし、一方で注意する点が2つあります。
全体の中での、米ドルの資産割合を決めておく
つまり、金利は高いとはいえ、リスクもあります。
全てを米ドルにするのはNGです。
例えば運用資産の30%~50%にする。
そんな、ルールを決めておく事が大事です。
為替の予測は誰にも分かりません
やはり、一番怖いのは、為替です。
2011年10月31日の為替は?
75.54円でした。
将来的に、大幅な円高になった場合に、元本割れになる場合のリスクも承知する覚悟も必要です。
以上を最低限ご理解された上で、米ドルでの終身保険の活用をご検討下さい。
不安な方、興味ある方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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