「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.135
生命保険は何歳まで入れる?知っておきたい高齢者の保険加入
人生100年時代が着々と進んでおります。
最近、75歳や79歳、時には80歳を超えた方からご相談を頂きます。
今から、保険入れますか?
お話しを聞くと、今まで、生命保険に入ってませんでした。
葬儀代位は残してあげたい・・・。
私の心の中の本音は
何で、今頃に!?
ではあるのですが、
このような相談は、今後増えそうです。
但し、高齢者の保険加入には注意点もあるのです!
ですので、知って頂きたい高齢者の保険加入について生命保険 何歳まで入れる?
生命保険は何歳まで入れる?
高齢者のニーズに対応しようと、各保険会社の引受基準も変わってきました。
保険といっても、今や様々な保険があります。
■生命保険
■医療保険
■がん保険
■介護保険
■収入保険
そして、それぞれの保険を組み合わせた混合保険もあります。
一般的に生命保険であれば、通常は70歳~75歳まで加入できる保険会社が多いのですが、最長で90歳でも、加入できる商品もあります。
但し、さすがに、90歳で加入する場合は月払契約はできず、一時払のみです。
つまり、相続対策が目的の商品です。
ですので、普通に生命保険に加入したいなら75歳までには、準備が必要になります。
一方で、医療保険について。
こちらも、通常は75歳~85歳まで加入できる商品が多いのですが、昨年から、90歳でも加入できる商品が!
高齢者の保険加入の問題
高齢者の保険加入は、実は簡単ではないのです。
「90歳でも入れるわ」ではないのですよ。
高齢者保険募集は慎重
生命保険を販売する立場からの問題です。
2014年に金融庁の指針を受け、生命保険協会では「高齢者向けの生命保険サービスに関するガイドライン」を発表しました。
ポイントは1つ。
トラブル防止
その為に、
○充分な説明
○家族、親族の同席
○複数回の説明と確認
更に、
●説明した日には、契約をしない。
●保険募集内容の記録。
●契約後の内容確認。
ですので、現場で生命保険を販売する手間はかなり増え、且つ慎重にならざる得ない、
これが、現実なのです。
そもそも保険料が高い
高齢者の方の相談を頂き、ご希望の内容で見積書を提示します。
ほとんどの方が
高い!
と反応されます。
それは、当たり前の事です。
例えば、500万円の死亡保障の保険料です。
男性で終身保険に加入する場合の某保険会社の月払保険料は
■20歳: 6,970円
■40歳:10,445円
■60歳:18,965円
■75歳:38,435円
結局、保障を下げるか、やっぱりいいです・・・・。
こうなると、お互いに時間の無駄です。
生命保険は、若い時に準備するものです。
健康上理由で加入できない場合がある
生命保険は、必ず審査があります。
年齢と保険金額により、大きく2つ。
■告知のみ
■健康診断
ここで、前へ進めない方が意外と多いのです。
保険会社により、引受基準は違うのですが、過去に、引受を断られた事例を紹介すると、
■過去がんに羅漢し、完治10年以内。
■現在、糖尿病。
*状況により、保険料割増で契約できる。
■うつ病、神経症性障害で投薬中
*完治3年以上なら割増で契約できる場合も有りますが、保険会社により基準が違う。
ほんの一例ですが、投薬中の方はすんなりと進みません。
ですので、若くて、健康な時に加入するべきなのです。
年を取ってから保険に加入する必要性は?
そもそも、75歳、80歳になってから保険に加入する必要性はあるのか?
個別の事情がありますので、一言にはできないのですが。
日本の社会保障制度は充実しております。
ですので、まずは制度の内容を理解する事が大事であります。
特に医療保険については、後期高齢者の方であれば、自己負担は1割です。
神経質になる必要性はないです。
以前、「90歳でも入れる医療保険本当に必要なのか?」という記事を書かせて頂きました。
医療保険については、個人的には優先順位は低いです。
但し、がんだけは別です。
がん保険は、全員加入をお勧めします。
年齢に関係なく・・・。
但し、がん保険は入っていればいいという事ではありません!
中味が大事です。
保障内容が大事です。
特に、そんな記事も書かせて頂きました。
『昔のがん保険は使えませんよ!』↓
つまり、がんは通院で治す時代です。
尚且つ、新しい治療法も出てきました。
免疫療法
プレシジョン・メデイシン
但し、自由診療になりますので、治療費は高額になります。
ですので、これからのがん保険は
■通院に対応
■自由診療に対応
以上の2点が必須になります。
ですので、昔から入っている
入院重視の保険
自由診療に対応しない保険は
使いづらい。
使えない保険になる可能性が高いのです。
そして、
高齢者でも、保険に入った方がいい方は、どんな方か??
ずばり、相続でもめそうな方です。
具体的には、相続財産は自宅のみ。
子供が2人以上の方。
実は、平凡に思えるこんな家庭の中で起きているのが争続なんです。
争続がよく分からない方は、下の記事を読んでみて下さい。
『争続』↓
自分は財産が少ないから、相続は関係ない、そう思われている、ごく平凡な家庭から争続が増えております。
実は、今相談を頂いております案件の内容も実は争続です。
ご両親が健在の時に、お子様に平等に生命保険の受取を指定していれば何の問題もなかったはずが、何と、無保険!
しかも、相続財産は自宅のみ
それを長男が相続、次男、三男には、何もなし。
仲の良かったはずの3兄弟が絶縁状態に!
このような状態で相談を頂いても、正直、できる事には限界があります。
ですので、生前中の対策が必要です。
生前中の相談が必要なのです。
その切り札の一つが生命保険になります。
しかも、生命保険は遺産分割協議の対象外。
つまり、受取人固有の財産になります。
通常の相続財産と違い、面倒な手続きが不要なのです。
併せて、相続人1人につき500万円の非課税も使えます。
保険に加入したい場合
それでも、保険に加入したい・・・。
そんな方へのメッセージです。
■まずは、家族・親族に相談する。
■加入目的を明確にする。
■信頼できるFPに相談する。
実は、生命保険の引受基準は、保険会社により違います。
ですので、健康状態に多少の不安があっても、まずは相談をしてみて下さい。
そして、保険に入る、入らないは置いといて、自分の加入目的、問題点を、真剣に考えてくれるFPを探して下さい。
きっと、大きなヒントを与え、力になって頂けます。
高齢者の保険加入の最大のポイントは誰に相談するか なんです。
ですので、加入目的が、そもそも、本当に必要なのか?
そこまで、真剣に考えて頂ける方です。
年金の事
社会保障の事
相続の事
等々を、総合的に相談できる方です。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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