『知らないと人生を10倍損するお金のしくみ』Vol.232
老後・年金受給中に生活保護を受けるための条件
生活保護を受給する高齢者が急増中
生活保護の目的は最低生活の保障です。
具体的には「資産、能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する者に対し、困窮の程度に応じた保護を実施」する事です。
一方で、老後の生活に困ったら生活保護を受ければいいんじゃないの・・・。
そう思われている方もおります。
更に、年金だけで生活するより生活保護を受給する方が有利!?
果たして、そうなんでしょうか??
あらゆる角度から分析をしてみます。
生活保護を受けるための条件
分かり易く説明すると、以下の3点になります。
最低限の生活を維持する為の収入がない
年金、企業年金、軍人恩給等々の収入がない・・・。
換金できる資産(不動産、自動車等)は活用、売却する
お子様やご兄弟、ご親戚などから、できる限りの援助をお願いする
ですので、生活に困窮したら、無条件で受給できる訳ではないのです。
更に、生活保護は、ご本人だけではなく、同居されているご家族皆様の収入を合わせても、最低基準の生活に満たない世帯に受給されるものです。
年金を受け取りながら生活保護を受けることは可能なのか?
実は、多くの方が、勘違いをされている事があります。
■生活保護を受けると仕事をしてはいけない。
■生活保護を受けると、年金がもらえない。
以上の2点とも誤りです。
生活保護を受けていても、仕事ができるのであればやるべきです。
生活保護と年金は併給受給する事ができます
但し、受給できる併給金額は、生活保護支給額が上限になります。
生活保護の受給額は、住んでいる地域や世帯数、年齢等により決定されます。
具体的な支給額
仮に、ある地域の最低生活費を13万円とします。
国民年金で6万円を受給できるのであれば差額の7万円は生活保護から受給できます。
13万円(最低生活費)=6万円(年金)+7万円(生活保護)
生活保護は安易に考えると大変な事になる!
以前、生活保護の不正受給が問題となりました。
制度を悪用する人間は、いつの時代にも現れ、許されるものではありません。
一方で、悪用する気持ちはなくとも、制度を理解せず、安易に考えている方もおります。
更に、年金だけの生活よりも生活保護の方が優雅だ!
と思われている方。
そんな方への注意点です。
自由にお金が使える年金と自由にお金が使えない生活保護
仮に、年金収入が13万円のAさんと生活保護で13万円受給されているBさんを比較します。
Aさんは、年金収入の中から、税金や社会保険料、医療費も払います。
ですので、生活費として自由に使えるお金は10万円とします。
一方で、Bさんは、税金や年金保険料、医療費も免除。
よって、13万円は全額生活費に使えます。
金額だけで見ると、生活保護が優雅に見えるのは確かです。
しかし、生活保護には様々な制限もあるのです。
自宅も車も所有できない
貯蓄型保険や高度な生命保険には加入できない
担当ケースワーカーによる立ち入り調査がある
「生活保護費を不正受給していないか」
多額の貯蓄はできない
好きな場所に住めない
借入はできない
希望する病院で受診はできない
「医療機関が指定される」
つまり、生活保護は最低限の生活確保であり、贅沢はできません。
年金保険料の滞納は要注意!
実は、最近危惧している事があります。
「老後生活が苦しくなったら生活保護を受給できるので、年金保険料は払うだけ損」
こんな主張を認めたら絶対にいけないのです。
そもそも年金も生活保護も、国民の税金と保険料で運営されています。
仕事ができて、保険料も払える方の滞納が増えればどうなるか?
制度自体の運営が難しくなります。
また、国民年金保険料を滞納すると、どうなるか?
財産の差し押さえや延滞金の徴収が実施されます。
そして、国民年金保険料は、配偶者や世帯主が連帯して納付する義務がありますので、自分だけの問題ではありません。
家族全体に迷惑を掛ける事になります。
人生100年時代は楽しむ時代
仮に65歳で仕事を退職。
100歳まで生存すると仮定すれば、老後生活の期間は35年です。
この35年を最低限の生活で過ごすのか?
自由にやりたい事をやり楽しく過ごすのか?
様々な事情で生活保護を申請する事は止む得ない事です。
しかし、できれば、若い時から、老後資金の準備を始め、
人生100年時代を楽しく過ごしたいものです。
贅沢はできなくても、老後生活は
■旅行やドライブ
■孫へのお小遣い
■趣味やスポーツ観戦、音楽鑑賞
やりたい事はたくさんあるのではないでしょうか。
せっかく、長い人生、真面目に働き、老後生活を迎えて以降、老後破産になったらどうなるか?
こちらの記事もご参照下さい。
『老後破産の現実はこうだった!実例で見る老後破産』↓
そして、老後破産を防ぐ為には、若い頃からの準備が必要です。
生活保護に頼らず、豊な年金生活を送る為の知恵を行動が必要です。
不安な方、今何をすべきか、分からない方
「個別相談」をご活用下さい。
■自分の年金がいくらもらえるのか、増やす方法があるのか
■お金の計画的な効率のよい増やし方
悩んでも、時間の無駄です。
全国対応をさせて頂いております。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント