「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.238
老後に3000万円必要!とニュースで言われる根拠はあるの?
最近、テレビや雑誌の記事で『老後資金は3000万円必要』という情報を耳にします。
果たして、そうなのでしょうか?
その根拠はあるのか??
まずは、統計調査でイメージを描く
自分の老後生活がどの程度かかるのか。
最大の関心事項でありながら、分かる方はほとんどいないのが現実です。
そこで、今大事な事は、「統計調査」から、今の現実を知る事です。
知るポイントは2つです。
1.今の年金生活者の実態。
2.何歳まで生きるのか、老後生活が何年なのか。
今の年金生活者の実態を知る
参考になる「統計資料」は、総務省が公表しております家計調査報告です。
家計収支編 平成29年平均速報
この中で見る箇所は、下記です。
Ⅱ.世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯)
P28~29です。
つまり、今の高齢者の生活費の収支は赤字です。
赤字額は54,519円。
以前書かせて頂きました記事も参考にしてください。
『今の年金生活者の実態とは』↓
何歳まで生きるのか、老後生活が何年なのか
果たして自分が何歳まで生きるのか?
誰も分かりません。
ですので、様々なデータを参考にします。
特に、注目すべきデータはこれです。
■厚生労働省 平成29年簡易生命表
一言すれば、ある年齢まで生存している率です。
[男性]
90歳: 25.8%
95歳: 9.1%
100歳: 1.5%
[女性]
90歳:50.1%
95歳:25.5%
100歳:6.8%
ここでのポイントは1つです。
女性の4人に1人は95歳まで生存されてます。
では、老後生活は何年?
これは、自分の年金を何歳からもらうのかで決まります。
65歳なのか、70歳なのか。
私の推奨は70歳からの「繰下げ請求」です。
繰下げ請求する事で、年金額が42%増えるからです。
「年金の繰下げ請求」↓
ここで、整理します。
ポイントは2つ。
■毎月の赤字額の確認
■老後生活が何年か
単純に、毎月の赤字額が約5万5千円で、老後生活が30年なら
55,000円×12カ月×30年=1,980万円
大事な事は、ここから、各自の実情に合わせて修正すればいいのです。
特に大事な修正ポイントは、「年金」です。
自分の年金がいくらもらえるのか。
ここが、基本です。
老後の支出をイメージする
さて、上記のデータは、あくまで平均です。
各人の生活状況は当然違いますので、自分に合わせたライフプランのイメージが大事です。
細かい事は不要です。
今時点でイメージして頂きたいのは3つです。
1.自分の住む場所
2.1月の食費
3.趣味・娯楽費
この3つが、イメージできれば、自分の老後の生活費が見えてきます。
老後の収入をイメージする
ここが、中々イメージできない方が多いのが現実です。
なぜか?
日本はお金の教育ができてません。
自分の年金がいくもらえるのか、分からない方が多すぎます。
これは、日本という国の構造的な問題だと思ってます。
私は、義務教育で学ぶべき問題だと思います。
老後の一番大事な年金の知識がないまま、老後生活に突入。
赤字生活が続き、気がついたら蓄えも使い果たし、生活保護の申請。
このような状況が増え続いております。
今、全国民が確認する事は、「年金定期便」を見て、自分の年金が65歳からいくらもらえるのか確認する事です。
そして、70歳から「繰下げ請求」すれば、いくらになるのか、計算をする事です。
分からない、面倒くさい、では自分自身が苦労するのです。
分からなければ、専門家に相談するべきなのです。
「年金定期便」は大事な書類なので、こちらの記事も参考にしてください。
『年金定期便は超重要書類ですよ!』↓
臨時資金をイメージする
老後資金を考える中で、非常に厄介なのが「臨時資金」なんです。
臨時資金でも、明らかに発生する事が分かる資金と分からない資金があります。
発生するかどうか分からない。
しかし、いざ発生すると、大きな金額が動く場合があります。
だから、やっかいなんです。
では、まず発生する事が予想される資金です。
■住宅修繕費用
■車買換え費用
■子供、孫関係資金(住宅支援、結婚支援、教育支援等)
そして、中々予想できない臨時資金です。
■がんを中心とした医療費
■介護費
実は、ここで多くの方はこう主張されます。
「自分はがん保険に入っているから大丈夫です」
はい、確かに大丈夫の場合もあります。
しかし、残念ながら、せっかく入っている「がん保険」が使えない事もあります。
興味のある方は、下記の記事を参考にして下さい。
『昔のがん保険は使えませんよ!』↓
ご参考までに、65歳以降にかかる医療費と介護費用についてのデータです。
■厚生労働省 生涯医療費(平成28年度)
・男性:1,448万円(自己負担は1~2割)
・女性:1,675万円(自己負担は1~2割)
*医療費については、生涯にかかる医療費の約50%が70歳以降にかかってます。
■公益財団法人生命保険文化センター(介護にかかる年数・費用)
・介護期間:54.5カ月(4年7ヵ月)
・介護費用:一時的な費用 69万円
月額費用 7.8万円
*合計すると約494万円
まとめ
結論から申し上げますと、老後にかかる費用は、皆さん違います。
一概に「3,000万円必要」とは言えません。
大事な事は、自分自身で真剣に考える事です。
そして、「知らないと人生を10倍損する」ポイントを5点。
最近増えてきた熟年離婚にメリットは少ない
*こんな記事も参考にして下さい。
『離婚する前の大事な知識』↓
年金だけで暮らせる方は一部
*例えば、夫婦共働きで、年金が30万円以上確保できる方。
老後資金の準備は20歳から
*その根拠になる記事も参考にして下さい。
『時間を味方にできる方が最後は勝つ』↓
これからは使いながら増やす時代
*キーワードは2つ。
■「まずは5,000円」
■「3%」
たかが5,000円。
しかし、時間を味方にする事で大きな威力を発揮します。
投資の基本通りに運用する
「長期」「積立」「分散」
一方で、失敗する事例として
「短期」「一括」「集中」
投資については、多くの日本人が誤解をされております。
何が誤解なのか?
参考になる記事を紹介させて頂きます。
『日本人の大きな誤解とは』↓
お金の教育ができていない日本。
だからこそ、自分で学ばなければ、老後生活で苦労するのです。
本気の方のお手伝いをさせて頂いております。
お気軽に「個別相談」もご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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