『知らないと人生を10倍損するお金のしくみ』Vol.239
小学生でも分かる投資信託:インデックスファンド、アクテイブファンドとは
2018年からスタートした「つみたてNISA」。
金融庁も推奨する「人生100年時代」の老後資金準備の有力な積立投資商品として注目を集めました。
そして、着実に活用する方も増えてきました。
しかし、一方でこんな事も耳にします。
「投資は難しい・・・」
「専門用語が分からない・・・」
「何が何だか分からない・・・・」
そもそも「インデックスファンド」「アクテイブファンド」という専門用語が分からない。
その為に、中々前に進めない方が多いのが現実です。
どういう事なのか??
投資に大事な事なのか・・・・??
インデックスファンド、アクテイブファンドとは
例えがいいのか悪いのかは別として、学生時代を思い出して下さい。
必ず、定期的に開催されたのが「試験」です。
この試験に対して、どのような目標で準備をされるのか。
平均点程度でいいのか、学年トップを目指すのか。
平均点で良ければ、勉強方法も学校から支給された教科書や問題集を使えばお金はかかりません。
一方で、学年トップを目指すのであれば、塾に通うか、家庭教師を雇うのか、当然お金も時間もかかります。
投資も同じです。
■成績は市場の指標並を目指すのが「インデックスファンド」
■成績は、常に市場の指標を超え、高い利益を追求するのが「アクテイブファンド」
つまり、具体的なファンド名とか商品名ではないのです。
戦略方法と考えて下さい。
インデックスファンドのメリット
初心者には安心できる戦略である事
投資をされる方が、必ず迷う場面があります。
ファンドの選択です。
投資信託には、約6,000本のファンドがあります。
その中から、自分の目指すファンドを選択する事は至難の技です。
そこで、1つの戦略として「インデックスファンド」を選択する事で安心感が得られます。
何故か?
ウォーレン・バフェット氏の妻への遺言です。
『資金の90%をS&P500に投資せよ』

ちなみに「ウォーレン・バレット」とは米国で最も有名な投資家です。
バフェットの生涯運用成績は年利20.8%。

ちなみに、「S&P500」とは「ダウ平均(ダウ工業株30種)」と並ぶ代表的な株価指数です。
つまり、明確に「インデックスファンド」を推奨しております。
では、具体的に、どんな指数があるのか?
■S&P500
■ダウ工業平均
■日経平均株価(日経225)
■東証株価指数(TOPIX)
■JP日経インデックス400
手数料が安い
通常、投資信託を始めると3つの手数料が発生します。
これらの手数料が無料になったり、アクテイブファンドと比較しても安いのです。
以前、金融庁が日米の売れ筋投資信託の手数料の比較を公表しました。
■販売手数料平均:3.20%
■信託報酬:1.53%
ちなみに、販売手数料は、購入時に1回だけかかります。
しかし、信託報酬は、毎日自動的に引かれているのです。
つまり、100万円を投資すると、初年度は手数料だけで47,300円引かれる。
ですので、初年度は4.73%以上の利回りが出なければ赤字なのです。
ですので、手数料が安いという事は、大きなメリットになります。
アクテイブファンドのメリット
高い運用成績が期待できる
この一言につきます。
では、代表的なファンドを紹介します。
「ひふみ投信」です。
2019年2月度の「月次報告書」から
『基準価額』の推移

「基準価額」とは資産の価値です。
つまり、資産がどの程度成長しているのかが分かります。
■2008年9月30日を10,000円として指数化→45,513円(現在)
*TOPIXでは18,246円

「TOPIX」とは東証株価指数の事です。
具体的には、上場されている、全ての株式の株価指数です。
つまり、2008年に100万円を投資した場合。
■「ひふみ投信」で運用していれば約455万円。
*10年間で約4.5倍
■「TOPIX」連動のファンドで運用していれば約182万円。
一方で、注意点もあります。
■1年毎の収益状況を見ると、2018年は-21.4%。
■高いリターンと共に16.2%のリスクもある。
*リスクとは変動幅です。
つまり、価格の下がった時に解約すると、損失が発生します。
リターンが高いという事は、当然リスクも高い のです。
お勧めの投資方法とは
実は、セミナーや個別相談でも、よく聞かれます。
■インデックスとアクテイブ、どっちがいいの?
■一時払と積立は、どっちがいいの??
■株式と債券は、どっちがいいの???
投資の考え方に正解はありません。
同業の仲間の中にも、「アクテイブ派」もいれば「インデックス派」もおります。
私の主張は一環してます。
投資の基本は分散投資
限りなくリスクを押えながら、確実なリターンを追及する
これが、私の基本的な考え方です。
セミナーでも、毎回お話しをさせて頂いております。
私は、銀行員時代、間違った投資方法で、全財産を失いました。
残念ながら、金融商品に完璧な商品は存在しません。
ですので、今現在高いリターンを出している商品であっても、集中しない。
必ず、値動きの違う資産を混入しながら分散投資をする。
■商品も分散
■資産割合も分散
ですので、私は「アクテイブ」や「インデックス」へのこだわりはありません。
双方のいい部分を利用すればいいと考えております。
ドルコスト平均法が日本経済を変える最大の武器
あまり知られていない、日本と米国の違い があります。
この24年間で個人の金融資産を大きく増やした米国。
一方で、微増だった日本。
一体何が違うのか??
結論は「ドルコスト平均法」を正しく理解しているか否かです。
■毎月、定額をコツコツと積立する事。
しかし、この単純なしくみが、日本では正しく理解されておりません。
特に、多くの金融機関、経済評論家が間違った解説をされております。
では、何が間違っているのか?
「平均買付単価が下がる」という説明。
現実は下がる場合もあれば、上がる場合もあります。
むしろ、株式などの中長期的に上昇する資産であれば、「平均買付単価は上がります」
そして、「ドルコスト平均法」の特徴はそこではありません。
投資の成績=量×価格
つまり、「量」の視点が大事なのです。
「量」は減りません。
併せて「量」と「価格」はシーソーの関係なので、価格は上がっても、下がってもいいのです。
価格が高ければ量は少ない。
価格が低ければ量は多い。
つまり、投資の成績は「量」と「価格」の掛け算なのです。
結論として大事な事は2つです。
早く始める事。
長く続ける事。
この手法に金利の概念はありません。
つまり、初心者もベテランもありません。
誰でも気軽にできる「確実に資産を増やす」方法になります。
金融機関の説明義務は重要
いまだ、日本人の約52%が銀行預金を選択されております。
なぜ、ゼロ金利で増えない銀行に預けるのか??
やはり「信頼」になるのでしょうか。
銀行なら安全・確実。
では、銀行はその期待に応えているのでしょうか?
昨年、金融庁の指導により、投資信託の成績が公表されました。
その結果は、銀行には厳しい結果の現実でした。
銀行販売の投信の約46%は損失
では、何故、このような結果になったのか?
金融庁が推奨する「キーワード」は3つです。
長期・分散・積立
しかし、多くの銀行の傾向は3つ。
■短期売買
■一時払(一括運用)
■毎月分配型
お客様の意向や銀行の都合も当然あります。
しかし、結果的に、「資産を増やす」事ができておりません。
そして、銀行で運用をされている方のお話しを聞かせて頂き、多いのが2点。
■手数料の説明を聞いてない
■リスクの説明を聞いてない
一部の方の傾向かもしれませんが、金融庁の調査結果を見ると心配です。
そして、金融機関の一番大事な使命は「ドルコスト平均法」を正しく伝える事です。
それが、最優先であり、金融商品の選択は最後でいいのです。
どこまでも、基本を正しく伝える事が、金融機関の大きな使命です。
今、世間では「投資詐欺」「アポ電」が増えております。
犯罪を犯す人間は、絶対に許されません。
一方で、我々も騙されないように、日々の研鑽も必要なのです。
今のご時世で、簡単に儲かる話しなどありません。
堅実に、手堅く、コツコツと・・・。
最後に、本日の結論に入りますが「インデックス」「アクテイブ」は大きな問題ではなく、深く研鑽する必要もありません。
冒頭で書かせて頂きましたポイントを理解するだけで十分です。
むしろ大事な事は投資の基本を学ぶ事です。
長期・積立・分散
そして、その具体的な手法が
ドルコスト平均法 です。
「個別相談」も随時、受付をしております。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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