iDeCoの元本保証型/元本確保型でマイナスになるケースとは

お金を増やす(金融商品)

知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.246

 

iDeCoの元本保証型/元本確保型でマイナスになるケースとは

先日、iDeCoに関する統計資料を見て、びっくりしました。

iDeCoに加入されている方が、実際に運用されている商品のデータです。

なんと、約60%が、元本確保型!

 

これって、元本割れになる可能性が高い事をご理解されているのでしょうか??

元本保証でありながら、元本割れする??

 

そんな事あるの??

 

あるんですよ!

 

知らないと、人生10倍どころの損ではないのですよ・・・・。

 

iDeCoの元本保証/元本確保型とは?

iDeCoの運用は、通常2つのグループに仕分けされます。

■元本確保型

■元本変動型

 

そして、多くの方が、誤解をされている元本確保型についての解説です。

元本確保型の具体的な商品は、銀行の定期預金です。

つまり、銀行の立場から言えば「元本保証」です。

しかも、『iDeCoで活用すれば、税金も非課税ですよ。

 

ですので『定期預金で預けるなら銀行よりも、iDeCoが有利』ですよ!

 

こんな、お話しを聞けば「あ~、そうなんだ」と思います。

 

しかし、「元本確保」「元本保証」どちらでもいいのですが、保証されるのは預けた払込元本をお約束した金利で運用しますよ、との事。

 

つまり、投資と違い、変動はありませんよ、との事です。

 

変動がないと聞いて、安心をされている方が多いかと思います。

残念ながら、iDeCoはそれだけでは終わりませんよ。

 

その他に手数料の存在があるのです。

 

元本保証/元本確保型で保証されないことがある!

手数料でマイナスになる可能性が高い

iDeCoに加入すると、様々な手数料が発生します。

 

■加入時に2,829円(1回のみ)

■加入中で、毎年最低で2,052円(金融機関により更に高くなります)

■解約時に444円

 

ここで、要注意なのは、加入中の手数料です。

仮に、金融機関の手数料がゼロでも、最低限かかるのが、年間で2,052円です。

 

イメージができるように、具体例で計算します。

■毎月2万円、元本保証型で運用

*SBI証券の1年定期で0.02%(2019年5月17日現在)

 

・毎月2万円×12カ月=24万円

・24万円×0.02%(金利)=20(受取利息)

 

・加入中手数料は2,052円

 

24万円+20円(利息)-2,052円(手数料)=237,968円

237,968円ー240,000円=-2,032円

 

 

つまり、年間24万円を非課税の商品で運用したつもりが、何と

2,032円の元本割れ

仮に金利がこのまま変動なければ、将来的な赤字額は

10年後で20,320円

20年後で40,640円

 

元本保証どころか、元本割が拡大するだけなのです。

 

ちなみに、元本割れを防ぐには、最低でも0.85の金利が必要です。

ですので、今の金利情勢で、定期預金は不適格な運用商品です

 

しかも、約60%の方が元本確保型を指定しているのが現実。

いえいえ、約60%の方が元本割の商品を選択されているのです。

 

インフレリスクで資産がマイナスになる?

では、角度を変えます。

仮に、金利が損益分岐点の0.85%で運用できた、と仮定します。

 

このケースでも手数料を考慮すれば、払込元本から増えてません。

 

更に、物価上昇が続けばどうなるか?

ちなみに、私の大好きな日清のカップヌードルは180円から193円に値上げ。

 

コカ・コーラは4月に、27年ぶりになる値上げ(6~10%)になりました。

 

世間では携帯の通信料金の値下げや、10月からの幼児教育・保育無償化の要因があり、全体的にはインフレとは言えませんが、我々の生活に直結する食料品やJRの運賃等、本年4月或いは10月以降の値上げが続きます。

 

仮に、物価上昇は平均で1%、2%続いた場合のお金の価値はどうなるのか?

 

分かりやすい例で比較します。

■1,000万円の現金を保有。物価上昇により価値がどうなるか。

1%の物価上昇:20年後→817万円、30年後→739万円

2%の物価上昇:20年後→667万円、30年後→545万円

 

つまり、時間の経過と共に、お金の価値は大きく減少するのです。

ですので、インフレに対応できる運用の選択肢も必要になります。

 

安全かつ利益を出すiDeCoの運用方法

せっかく、iDeCoを始めたが、投資には慎重で、元本変動型に移行できない方向けへのアドバイスです。

 

安全且つ効率を基本方針として、大きくお金を運用している団体があります。

それは、皆様が毎月払っている年金保険料を管理している

GPIFです。

年金積立金管理運用独立行政法人

 

大事な国民から預かっているお金ですので、固く運用されています。

しかし、その50%は株式による運用です。

債券では残念ながら中々増えないのです。

 

株式で運用すると、様々な政治情勢、天変地異等により株価は大きく動きます。

時には10%を超える経済不況になる事もあります。

 

しかし、長い期間で分析をすれば、世界経済は様々な苦難を経験しながら順調に成長をしております。

 

そして、GPIFの運用も、過去17年間の歴史を見れば、赤字の年が6回

そんな状況でもトータルでは2.73のプラスの収益を出しております。

累積の収益額は56.7兆円です。

 

詳しくは↓ 2018年度第3四半期運用状況

2023年度の運用状況|年金積立金管理運用独立行政法人
年金積立金管理運用独立行政法人のWebサイトです。GPIFの2023年度の運用状況を掲載しています。

 

つまり、投資に対して不安で躊躇されている方。

実は、自分のお金は既に投資で順調に増えているのです。

 

それがGPIFなのです。

 

つまり、GPIFは投資初心者の教科書なのです。

 

安全且つ効率的に運用したいのであれば、真似をすればいいのです。

 

そして、更に大事な事が2つあります。

早く始める事。

長く続ける事。

 

つまり、時間を味方にする事が最大のポイントなのです。

参考記事もあります。

「時間を味方にできる方が最後は勝つ」

 

中には、ポイントはファンドでは?と思う方も多いです。

はい、確かにファンドの選択も大事です。

 

しかし、その前に投資の基本を理解する事です。

併せて、iDeCoのファンドは途中で変更もできます。

 

不安な方は、プロに相談された方が早いです。

まずは、スタートする事です。

 

スタートした後で、勉強すればいいのです。

 

iDeCoの他に選択肢は?

実は、iDeCoを始めようとされた多くの方からご指摘を頂く事があります。

ネット証券で申込をしようとしたが、中々スムーズに進まない・・・。

 

せっかく、口座開設までできたと思ったら、ファンドの選択で再度ストップ。

 

結局、止めました・・・・。

 

そして、他に何かありませんか?

そんな声に答えて、2つの方法を紹介です。

 

変額保険

変額保険はネット証券で申込はできません。

生命保険ですので、対面での申込です。

 

iDeCoと同様に、株式の成長力と時間を味方にして高い運用が期待できます。

更に、生命保険ですので、万一の際の死亡保障も付帯されています。

 

そして、手続きも、実にシンプルです。

 

詳しくは、下記の記事をご参照下さい。

変額保険

 

米国ゼロクーポン債

投資の必要性は分かるが、どうしても株式には抵抗のある方にぴったりです。

米国が発行する債券。

ですので、安全性では世界一の金融商品になります。

 

米ドル建での元本保証です。

しかも、手数料はなし。

 

詳しくは、下記の記事をご参照下さい。

米国債(ゼロクーポン債)

 

何事も始める際は躊躇します。

不安な方は個別相談をご活用下さい。

個別相談に申込します

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

コメント

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