市場が急変時の時期の投資の考え方

経済(金利・為替・株価)

知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.258

市場が急変時の時期の投資の考え方

 

2019年8月6日付の日本経済新聞より

米中対立 市場揺らす

■元下落、11年ぶり7元台

■円急落105円台、株366円安

 

2019年7月31日、FRBは10年半ぶりの利下げを決定。

パウエル氏は「世界景気の減速と貿易政策の不透明感がリスクだ」とのコメント。

 

一方で、トランプ大統領は、0.25%の利下げ後のコメントです。

失望した。求めるのは長期で積極的な利下げだ

 

 

その直後には、米国の対中制裁関税の第4弾の発動表明

 

一体、米中の貿易戦争はいつまで続くのか。

落としどころも見えなくなり、世界の投資マネーも安全資産にシフトする動きも出てきました。

 

最近、こんな相談もきております。

世界経済が不透明な時期の投資は控えた方がいいのか・・・・

 

そんな相談にお答えさせて頂きます。

 

積立投資は「量」を貯める最高の時期であること

多くの日本人は、経済指標や株価、為替で投資の判断をされています。

それは、間違いではないのですが、更に大事な基本があります。

 

投資の成績=量(口数)×価格

 

つまり、価格だけを見てはいけないのです。

むしろ、大事な事は「量」を貯める事です。

 

では、いつが貯まる時期なのか?

株価が下落した時期がチャンスです。

 

では、具体的に3パターンで検証してみます。

[毎月1万円を積立投資、途中の平均価格は3パターン、最後は同じ価格]

①平均価格が20,000円、1年後の価格が10,000円

②平均価格が10,000円、1年後の価格が10,000円

③平均価格が 5,000円、1年後の価格が10,000円

 

では、1年間で買える「 量(口数)」はどうなるか。

① 0.5口×12ヶ月= 6口

②  1口×12ヶ月=12口

③  2口×12ヶ月=24口

 

結果、投資の成績は

①  6口×10,000円= 60,000円

②12口×10,000円=120,000円

③24口×10,000円=240,000円

 

僅か、1年間で検証しても、最後の価格が同じであるなら、途中の価格は下がった方が有利なのです。

 

なぜなら、価格が下がった時は、量を多く買う事ができるからです。

 

但し、ここで誤解をされてはいけません。

途中で、価格が何度も下がる事は問題ありませんが、下がり続ける事はダメです。

最後に、少しでも上がる事が大事なのです。

 

ですので、投資する対象は『成長するファンド』になります。

その代表が、世界株式になります。

 

なぜ?

日本株式ではダメなの??

 

人口減少が続く、日本よりは、順調に人口が増え続けている世界の方が、成長性は高いのです。

 

時間を分散すること、時間を味方にすることが大事

以前、書かせて頂きました、大事な記事があります。

 

時間を味方にできる方が最後は勝つ

 

 

難しい事ではないのです。

 

早く行動する事

長く続ける事

途中でやめない事

 

何か特別な金融商品、ファンドを選択する事も大事ですが、それよりも大事な事が

時間を味方にする事です。

 

そして、その具体的な手法が

ドルコスト平均法 です。

 

言葉だけを聞くと難しく感じますが、単純です。

毎月、コツコツと、決まった金額を投資する事です。

 

詳しくは、下記の記事をご覧下さい。

ドルコスト平均法

 

経済評論家の中には、「投資は価格の低い時に購入して、高い時に売ればいいんだ」と主張される方もおります。

 

しかし、日々忙しく仕事をし、生活をしていく中で、毎日の相場を確認する事は容易ではありません。

できる方は限られてます。

 

ですので、途中の価格が高くても低くても買い続ける事です。

最初のしくみを作る事ができれば、後は放置でいいのです。

 

このしくみ作りが分からない方は、個別相談をご活用下さい。

 

この手法で成功しているのが米国なのです。

詳しくは、下記の記事をご覧下さい。

 

投資で会社も個人も成長したアメリカと日本の違い

 

経済状況でどうであれ、投資の基本は変わらないこと

投資の基本を、改めて確認させて頂きます。

長期・積立・分散

 

そして、この基本は、日本だけではなく、世界共通の基本でもあります。

この基本通りに投資運用されている、世界最大級のファンドを紹介します。

 

ノルウエー政府年金基金です。

運用する資産は100兆円以上。

 

では、具体的に検証します。

■長期:1998年から21年かけて、資産を3倍にしてます。

■積立:運用の原資は、原油収入を定期的に積立してます。

■分散:株式66%、債券31%、不動産3%

そして、その内訳は実に73ヶ国9,158銘柄に分散をしております。

 

21年の間には、世界中でも様々な危機にも直面し、5年間はマイナス運用でした。

特に2008年は-23.3%

2018年はー6.1%でした。

 

しかし、21年間のトータルでは、平均年5.5%。

資産は約3倍まで増やしているのです。

 

それは、日本のGPIFも同じです。

 

つまり、どんな状況になろうとも、基本を大切にする事なのです。

残念ながら、多くの方の失敗経験を聞くと、基本とは、逆の行動をされています。

短期・一括・集中

 

具体的には、特定銘柄株への集中投資やFX等々・・・。

最近では、仮想通貨です。

 

これでは、一時的に利益が出る時期はあっても、長期的視点で見れば、安定した利益の確保は難しいです。

 

何もしない事が最大のリスクであること

私は、損害保険の業務も行っております。

実は、201910月から火災保険料が値上げです。

2020年1月からは、自動車保険料も値上げの予定です。

 

そして、消費税も、予定通り2019年10月から10%になります。

JRや私鉄の多くも値上げのようですね。

 

食料品も2019年4月以降、順次値上げラッシュです。

 

一方で、銀行預金の金利はどうでしょうか?

普通預金金利は0.001%

定期預金金利は0.01%

全く、変わりません。

 

日本国債においては、マイナス金利が定着してきました。

 

つまり、物価が順調に上がっているのに、何もしなければ、どうなるか。

自分の資産は減るだけです。

 

仮に、2%の物価上昇であれが、最低2%を超える運用を続けなければ、資産は減少します。

 

ですので、冒頭の話題に戻りますが、米国の金利が下がろうとも、運用は必要なのです。

その基本が長期・積立・分散なのです。

 

①基本は給与天引き

②非課税商品を有効に活用する

今、投資の最低金額も100円からできる証券会社も出てきてます。

しかし、スタートは、5,000円。

 

そして、余裕ができれば、更に5,000円。

その地道な繰り返しが大事なのです。

 

しくみができれば、後は放置状態でいいのです。

そのしくみ作りが分からない方は、個別相談をご活用下さい。

 

個別相談に申込します

 

世界経済が不安定だからこそ、行動です。

自分の老後生活は、自分でしか守る事はできません。

 

国が助けてくれる。

国が何とかしてくれる。

 

それは、最低限のレベルです。

今必要なのは、自分自身の「心の変革」です。

 

自分の老後資金は、自分で準備する。

時は今しかありません。

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

 

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