「人生100年時代を笑顔で送る為のお金の法則」Vol.317
公務員のiDeCo加入での節税効果は1,000万円以上も可能!
2017年から始まった公務員のiDeCo加入。
自営業や会社員に比べてメリットが少ない・・・・。
多くの方は思っております。
しかし、やり方次第でメリットを最大限生かす事ができます。
金額にして、節税効果が1,000万円以上!
後は、しくみを理解して行動するのみです。
節税の柱は運用中の非課税
運用中の非課税のしくみ
通常、銀行預金でも投資信託でも、運用益に対しては、20.315%の税金がかかります。
そして、その税金は受取時に源泉徴収されます。
ですので、契約者は税引後の金額で受取ります。
一方で、iDeCoの場合は20.315%の税金が免除されます。
ですので、運用益が大きい程、節税効果は大きいのです。
例)毎月12,000円の掛金。30年間払込。運用利回平均3%。
■払込掛金合計:432万円
■運用益:約264万円
■課税の場合の受取合計額:約642万円
432万円+264万円ー536,316円(税金)=6,423,684円
■非課税の場合の受取合計額:約696万円
432万円+264万円=696万円
つまり、約54万円の節税効果があるのです。
運用成績の実態
残念ながら、iDeCo全体の運用成績は公表されてません。
その中で、参考になるデータがあります。
企業年金連合会が公表している『確定拠出年金実態調査結果』
2018年度決算のデータを抜粋します。
[通算運用利回り]■平均は2.3%
■4%超~5%以下:5.4%
■5%超~6%以下:1.4%
■6%超~7%以下:0.4%
■7%超 :1.2%
公表データから読み取れるのは、約79%の企業が投資教育をしている。
にもかかわらず、約半数の方が、元本確保型の商品で運用している事実。
その結果が、運用利回りに出てます。
■―1%超~0%以下:19.3%
■ 0%超~1%以下:38.7%
残念ながら、これは投資と言えません。
1,000万円以上の節税のポイントは2つ
早く始め、長く続けること
投資の基本は長く続ける事で、複利効果が威力を発揮します。
ですので、仮に22歳で初任給をもらえる方は、即開始し、60歳まで継続する。
そして、2022年5月から、iDeCoの払込期間も65歳まで延長されます。
ですので、22歳で加入された方は43年間の払込が可能です。
世界株式で運用すること
iDeCoは始めればいい、という訳ではありません。
何で運用するのか。
分かりやすく言えば「ファンド」の選択です。
この選択を誤れば、長く継続しても、運用成果は期待できません。
ポイントは①世界、②株式 です。
シュミレーション結果
では、具体的に1000万円以上の節税が可能なのか、検証します。
毎月の掛金は12,000円。
38年間の払込合計額は5,472,000円。
加入期間が38年の場合
運用利回り |
元金+運用益 |
運用益 |
税金(節税額) |
5% |
約1,592万円 |
約1,045万円 |
約212万円 |
6% |
約2,020万円 |
約1,472万円 |
約299万円 |
7% |
約2,578万円 |
約2,523万円 |
約512万円 |
8% |
約3,308万円 |
約2,761万円 |
約560万円 |
9% |
約4,265万円 |
約3,718万円 |
約755万円 |
10% |
約5,522万円 |
約4,974万円 |
約1,010万円 |
このように、10%の運用利回りであれば、1,000万円以上の節税はできます。
加入期間が43年の場合
43年間の払込合計額は6,192,000円。
運用利回り |
元金+運用益 |
運用益 |
税金(節税額) |
5% |
約2,114万円 |
約1,495万円 |
約303万円 |
6% |
約2,787万円 |
約2,167万円 |
約440万円 |
7% |
約3,701万円 |
約3,082万円 |
約626万円 |
8% |
約4,949万円 |
約4,330万円 |
約879万円 |
9% |
約6,653万円 |
約6,034万円 |
約1,225万円 |
10% |
約8,985万円 |
約8,366万円 |
約1,699万円 |
表は1%単位で表示してますが、実際は8.4%で1,000万円以上の節税は可能です。
元本確保型と比較
iDeCoに加入されている方の半分は元本確保型を利用してます。
元本確保型の多くは銀行定期預金です。
例えば、銀行定期の金利が0.01%で試算します。
38年間で5,472,000円の払込をします。
運用益は約1万円です。
ですので、節税額は約2,000円。
38年間で2,000円では節税と言えません。
現実、10%程度の運用は可能なのか
ここまでの説明で節税のしくみはご理解頂けたかと思います。
問題は10%の運用は可能なの??
この一点になります。
残念ながら、将来の予測は誰もできません。
ですので、過去の実績を知る上で、楽天証券とSBI証券のiDeCoの運用成績を検証します。
楽天証券のiDeCo運用成績
楽天証券のiDeCoの商品(ファンド)数は、2020年9月18日現在で32本。
公表されているリターン(5年)を検証しました。
*基準日は2020年9月18日(リターンは日々変動します)
32本の中で、5%を超えているファンドが7本。
内、7%を超えているファンドは5本。
そして、1本は10%を超えておりました。
ファンド名 |
リーターン |
MHAM日本成長株ファンド<DC年金> |
15.28% |
フィデリテイ・日本成長株・ファンド |
7.96% |
セゾン資産形成の達人ファンド |
7.72% |
コモンズ30ファンド |
7.72% |
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) |
7.46% |
SBI証券のiDeCo運用成績
SBI証券のiDeCoファンド数は2020年9月18日現在で83本。
その中でリターン(5年)が7%を超えているファンドが7本。
内、1本が10%を超えてました。
*基準日は2020年9月18日
ファンド名 |
リターン |
シュローダーーシュローダーBRICs株式ファンド |
10.17% |
日興―インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用) |
9.60% |
三菱UFJ国際―三菱UFJファンド |
7.83% |
セゾンーセゾン資産形成の達人ファンド |
7.77% |
ニッセイ<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド |
7.65% |
ニッセイーDCニッセイ外国株式インデックス |
7.63% |
三井住友TAM-DC外国株式インデックスファンド |
7.08% |
ファンド選びの注意点
上記のリターンは、あくまで過去の実績であり、将来を予測するものではありません。
そして、ファンドを選ぶポイントはリターンだけではありません。
代表的な指標は「シャープレシオ」
そして、「標準偏差」
但し、最初から完璧を求める必要はありません。
なぜなら、ファンドの変更はできます。
ですので、大事な事は悩むより始める事。
始めてから学び修正すればいいのです。
それでも不安な方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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