あなたは大丈夫?銀行からiDeCoに加入されている方の実態を解説

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人生100年時代を笑顔で送るためのお金の法則」Vol.340

あなたは大丈夫?銀行からiDeCoに加入されている方の実態を解説

最近、「iDeCoに加入しました」との連絡を受ける事が多くなりました。

嬉しい限りです。

 

iDeCoの事がよく分からない方は、下記の記事をご覧ください。

iDeCoとは?初心者でも分かるやさしい解説

しかし、その次に「どこで加入しましたか?」と聞くと。

銀行です!」

更に、運用するファンドを確認すると、「元本確保型」の方がほとんど・・・。

 

そして、当の本人は、「元本確保型」の実態をほとんど理解されてません。

 

iDeCoに加入しただけで満足しているのです。

 

大事な老後資金準備のつもりが、このままでは元本割れに・・・・。

そんなiDeCoの実態を解説です。

 

銀行の手数料は高いの、安いの、どっち?

そもそも、iDeCoの手数料は複雑です。

併せて、自動的に運用中の資産から引かれますので、手数料を払っている感覚がないのです。

しかし、現実は、金融機関により、手数料は違います。

 

 

iDeCoの手数料とは

iDeCoには、実に様々な手数料があります。

今回は、毎月発生する手数料に限定をして解説をさせて頂きます。

 

■口座管理手数料

この口座管理手数料は、更に2つの区分があります。

収  納手数料105円⇒国民年金基金連合会に払う。

事務取扱手数料66円⇒信託銀行等に払う。

 

つまり、合計で171円は、毎月自動的に発生します。

その他に発生するのが、運営管理手数料です。

 

この手数料が、実は大きなポイントになります。

 

金融機関により、0円~458円

458円×12=5,496円

 

つまり、年間で、最大5,496円の差

 

30年間ですと、164,880円の差が発生します。

 

詳しくは、iDeCoにいくら手数料がかかるのか?

 

銀行のiDeCo手数料は高い?

銀行と言っても、日本には多くの銀行があります。

2021年3月現在で、50の銀行がiDeCoの取扱いをしてます。

 

手数料の安い銀行もありますが、全体的には高い傾向があります。

 

口座管理手数料と運営管理手数料を合計すると、安い銀行で171円

高い銀行で629円

実は、ある銀行のHPにこんな記載がありました。

 

加入者手数料(税込)459円/月でおトク!

 

えっ!

 

つまり、171円(口座管理手数料)+288円(運営管理手数料)=459円

 

では、この288円の手数料がどのような影響を与えているのか?

 

288円を毎月どの程度のリターンで取り戻せるか

毎月の掛金別に、288円の手数料が、どの程度のリターンでカバーできるのか検証です。

 

1万円:34.56%⇒1万円×34.56%÷12=288円

2万円:17.28%⇒2万円×17.28%÷12=288円

3万円:11.52%⇒3万円×11.52%÷12=288円

 

このように、どの金額でも、かなり高いリターンでなければ、手数料分は戻りません。

それだけ、毎月の288円という手数料は大きい存在なのです。

 

長い期間での検証

では、この288円が無料の金融機関と比較すれば、どの程度の差額が発生するか検証です。

■1年間: 3,456円

■10年間:34,560円

■20年間:69,120円

■30年間:103,680円

■45年間:155,520円

 

さて、この数字を見て、288円が「おトク」という表現が適切なのか?

判断するのは、自分です。

 

手数料が安い銀行もある

ちなみに、この運営管理手数料が無料の金融機関は9社あります。

 

その内、銀行も2社あります。

 

詳しくは、下記の記事をご参照下さい。

iDeCo(イデコ)の手数料が安い金融機関を解説します

 

元本保証なのに元本割れ?

残念ながら、銀行からiDeCoに加入された方で、多くの方が元本確保型のファンドを選択されています。

 

言葉だけを聞けば、払い込んだ掛金は「元本保証」と思います。

では、実態はどうなのか?

 

銀行の定期預金であれば、ほぼ間違いなく「元本保証」です。

しかし、iDeCoの場合は、金利以上に手数料の負担が大きいのです。

 

具体例で検証します。

 

銀行の「元本確保型」ファンドの実態を検証

今回は、みずほ銀行で検証します。

■みずほ銀行 みずほDC定期預金 

適用利率:0.002%

適用期間:2021年3月1日~2021年3月28日

 

■毎月3万円を1年間預けた場合の1年間の収支

・金利収入:約   4円

・手数料 :5,172円

 

<手数料の内訳>

・口座管理手数料:171円/月

・運営管理手数料:260円/月

手数料合計:431円/月⇒年間で5,172円

 

*但し、みずほ銀行の指定する条件対象の方の手数料は171円/月です。

気になる方は、下記のサイトをご覧ください。

「みずほのiDeCo」の手数料

 

つまり、年間で5,168円の赤字です。

4円ー5,172円=-5,168円

では、長く続けた場合の赤字額はどうなるのか?

 

10年間:  51,680円

20年間:103,360円

30年間:155,040円

 

このように、金利も手数料も変わらない場合、長く続ければ続ける程、元本割れの金額が大きくなります。

 

この先、銀行の定期預金金利が上昇すれば、元本割れの金額は縮小します。

しかし、この実態でも、元本確保型で運用されますか?

 

 

まとめ

iDeCoは、老後資金準備の為の最強の金融商品である事は間違いありません。

しかし、多くの方が、使い方を間違っております。

 

これは、お金の教育をしていない、国の責任でもあります。

更に、金融機関は、手数料や手数料を含めた運用効果やリスクについての説明不足と言わざる得ません。

 

それでも、多くの方は銀行を信じ、銀行からiDeCoに加入されます。

どうか、加入される前に、手数料の存在が、将来的にどの程度の影響を与えるのか、自分自身で検証をする事も必要です。

 

そして、加入する前に、信頼できる方に相談をされて下さい。

 

人生100年時代。

せっかく、毎月、大事な資金を運用したつもりが、まさかの元本割れ!

自己責任ですので、誰も助けてはくれません。

 

ですので、そうならないように、お金の勉強を!

 

不安な方は、個別相談もご活用下さい。

 

個別相談に申込します

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

コメント

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