「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」
<誰でも分かる金融用語・金融商品辞典>Vol.61
長期金利とは?しくみをわかりやすく解説
長期金利とは
「長期金利」とは、金融機関が1年以上のお金を貸し出す際に適用する金利の事です。
日本国内の代表的な指標が「新規発行国債10年債の利回り」です。
長期金利上昇の影響
2018年8月1日、長期金利は1年半ぶりに0.120%を記録しました。
8月2日には、一時0.145%を記録しました。
長期金利といっても、実態は「新規発行の10年国債」の金利の事で、更に追求すると、国の借入金利の事になります。
つまり、長期金利が上昇すれば、国の返済負担は増えるので、現状は上げたくないのです。
併せて、日銀の時価総額も大きく減少します。
なので、日銀は「指し値オペ」で、歯止めをかけようとしております。

では、長期金利の上昇で影響を受けるのは誰か?
これから住宅を購入される方です。
住宅ローンの金利の指標となるのは、長期金利です。
ですので、長期金利が上昇すれば、住宅ローン金利は上がります。
併せて、来年消費増税される事を考慮すると、住宅購入の駆け込みが急増する可能性はあります。
尚、国債の金利は日々変動しますが、住宅ローン金利は、通常は1月単位です。
併せて、住宅ローン金利が適用されるのは、住宅ローンの申込時ではなく、融資の実行日になります。
ですので、住宅を検討されている方は、早めにご相談をされないと、月を超えると、金利が上がる可能性があるのです。
財務省の発表によりますと、2018年度の国債発行総額は149兆円8856億円で、内一般会計予算の財源不足を補う新規国債発行額は、33兆6922億円です。
この数字を見て、違和感を感じる方がいるはずです。
日本国の財政状態が悪い事は、皆様の共通認識かと思います。
1年間の一般会計予算に対して、税収が足りないので、国債発行で補う。
ここまでは理解できます。
でも、それは33兆円のはず。
新規発行総額が149兆円!!
つまり、149兆円と33兆円の差額の116兆円は何??
実は、116兆円の内103兆円は、既に発行された国債の満期償還資金として、新たに発行する借換債なのです。
つまり、借入の返済をするお金がないので、改めて借入をするのです。
過激な言葉を使うと、日本の財政は悪くなる一方です。
一般家庭、一般企業であれば、既に破綻している状況なのです。
併せて、では誰が国債を購入しているのか?
2018年第1四半期の日本国債の保有者別内訳を見ると
■中央銀行(日銀)43.9%
■民間銀行等 42.7%
約87%が日銀を含めた金融機関です。
但し、一部の金融機関の国債離れも、実は地道に広がっております。
では、金融機関が国債を購入しなくなれば、日本の財政はどうなるのでしょうか??
この話題はやめましょう。本題にそれますので・・・・。
結果的に増え続ける国の借金。
この20年間で約700兆円も増えております。
そうすると、話しの角度を変えますが、日本の財政が更に悪くなり続けると、将来円の価値は上がるのか、下がるのか??
上がる事は極めて考えづらいです。
つまり、日本人といえども円しか保有しない方は、何もしなければ資産の減少になります。
分かりやすく言えば、こつこつと、円で1,000万円貯めました。
その、1,000万円の価値が例えば500万円になりますよ、との事です。
では、どうすればいいのか、答えは2つしかありません。
①外国通貨も分散で保有する。
②円での保有を更に、2倍、3倍に増やす。
しかし、現実の選択肢は①しかありません。
今は、世界に目を向ける事が大事です。
何もしない事が最大のリスクだという事。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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