「人生100年時代を笑顔で送るためのお金の法則」Vol.331
米国ゼロクーポン債を途中売却するベストタイミングは?
米国ゼロクーポン債は通常、10年~30年で投資される方が多く、長期投資になります。
ですので、よく頂く相談があります。
「米国ゼロクーポン債は、途中売却できるの?」
結論から言えば、できます。
但し、通貨の交換に制限が付されている場合は、売却できても、ドルから円に交換できない事もあります。
そして、更に頂く相談があります。
「いつ、売却するのがいいの??」
今回は、その途中売却するタイミングについての解説をさせて頂きます。
市場金利が下がっている時がいい
市場金利、つまり、金利が下がっている時がいいのです。
えっ?
どういう事??
市場金利とは
市場金利とは、金融市場で使われる金利です。
例えば、銀行の預金金利や貸出金利。
或いは、10年もの国債の利回り等。
今回のように、「米国ゼロクーポン債を途中売却」する場合に使用する市場金利は「米国債金利」になります。
米国債金利は、どこで分かるのか
通常、新聞等にも掲載されますが、リアルタイムで確認したい場合は、やはりネットです。
お勧めは「世界の株価指数」
ちなみに、市場金利は、毎日変動します。
更に、1日の中でも、常に変動しております。
なぜ、市場金利が下がった方がいいのか
通常、金利が上昇すれば、債券価格(単価)は下がります。
逆に、金利が下降すれば、債券価格(単価)は上がります。
米連邦準備委員会(FRB)は2019年7月31日、10年半ぶりの利下げを決めました。
この結果、債券価格は上昇しました。
円高よりは円安が有利
円安とは
円安とは、円の他通貨に対する価値が下がる事です。
例えば、対ドルで確認します。
1ドル100円⇒1ドル110円(円安)
1ドル100円⇒1ドル90円(円高)
なぜ、円安が有利なのか
米国ゼロクーポン債を売却する場合は、円安が有利です。
では、具体的に検証します。
10,000$を売却予定。単価は70の場合。
為替が100円の場合:10,000$×100円×70%=700,000円
為替が110円の場合:10,000$×110円×70%=770,000円
このように、円安の方がドルを円に換金した際の受取額が増えます。
まとめ
結論から言えば、米国ゼロクーポン債を途中売却する場合は、①市場金利が下がり、②円安である時期がベストタイミングになります。
しかし、現実は、そのタイミングを理解する事は容易ではありません。
なぜなら、どの数字が円安とか円高とか、明確な基準はありません。
そして、日々、経済情勢、社会情勢、政治情勢も変化を続けます。
ですので、ある程度は自分自身でルール(基準)を決める事です。
為替もかつては、1ドル360円の時代がありました。
一方、東日本大震災があった2011年。
10月31日は、1ドル75円になりました。
2020年は102円~111円で推移。
例えば、基準値を105円にする。
105円を下回れば円高。
105円を上回れば円安。
このように、自分自身でルールを決める事です。
併せて、あまり欲を出さない事です。
例えば「120円まで待とう!」と決めても、ここ数年の為替動向を検証すれば、難しいのが現実です。
そして、売却時期を失う事にもなります。
投資は自己責任です。
自分で納得できる方法を決め、行動するしかありません。
不安な方は、個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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