米国債(利付債/ゼロクーポン債)の売却・償還・満期にかかる税金

税金

知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.241

 

米国債(利付債/ゼロクーポン債)の売却・償還・満期にかかる税金

さて、突然ですが、あなたなら①~④の中で、どれを選択されますか?

 

0.01%(銀行の定期預金金利)

 

-0.040%(日本国債10年の金利)

 

1.3~1.95(ソフトバンク社債の利率)

*個人販売は4月15日~25日まで。償還期限は2025年4月

 

④2.656%(米国ゼロクーポン債)

償還期限は2045年2月15日。

2019年4月4日現在で、ほぼ元本保証が固い金融商品が①~④です。

 

 

日本人の約52%が銀行預金で運用中。

 

 

投資経験の豊富な方は、ソフトバンクの社債を購入。

 

 

更に注目されてきたのが、『米国ゼロクーポン債』

 

その米国債について、本日は「税金」についての疑問を解説です。

 

米国債購入前のポイント確認

米国債は2種類あります。
■利付債:毎年2回、利息を受取れます。
■割引債:利息の受取がなく、利息相当分が割引して安く購入できます。
*別名で「ゼロクーポン債」と呼ばれております。
米国債は、アメリカ合衆国が発行する債券です。
つまり、ドル建で元本が保証された債券なのです。
という事は、米国が破綻しない限りは、米ドルでの元本保証が約束されてます。
実は、簡単に購入ができます。
日本の銀行に慣れている方は、「ドル」という言葉だけで、抵抗を感じる方もおります。
実際の購入は、今銀行にある預金を、そのまま証券会社の口座に振込だけです。
円からドルへの交換(両替)は全て、証券会社がやってくれます。
購入時点で利回り確定です。
株や債券であれば、日常の相場が気になりますが、米国債は、購入時点利回りが確定しますので、途中の相場は関係ありません。
つまり、ほったらかしOKなんです。
但し、途中解約される場合は、解約時点での相場がポイントになりますので、注意が必要です。

米国債にかかる税金

利付債で購入された場合
基本的には、年に2回の利息の受取があります。
その時に、自動的に引かれます。
これを源泉分離課税といいます。
つまり、特段の手続きは不要。
税率は20.315
分かりやすく、円表示で試算すると、こんな感じです。
<購入額面:100万円、利率:2.5%>
■半年毎に受取る利息は12,500円
ここから、20.315が引かれますので、手元に入金になるのは9,961円
税金がかかるのは、あくまで利息を受取った時です。
割引債で購入された場合
割引債の場合は、運用期間の利息の支払がなく、償還時に額面金額が戻ります。
ですので、単純に額面金額から購入金額を差し引いた金額を利息とし、税金かかります。
では、具体的に試算してみます。
<額面金額:100万円、購入金額:48万円>
100万円ー48万円=52万円(この金額が利息になります)
52万円×20.315%=105,638円(税金)
つまり、手取りは
520,000円ー105,636円
414,362

利付債よりも割引債が有利な2つの理由

よく、ご質問を頂きますが、そもそも利付債と割引債がどっちがいいの??

 

私は、割引債をお勧めしております。

では、その理由を2つ。

 

複利の割引債と単利の利付債は大きな差
単利と複利は、期間が長ければ長い程、大きな差が出ます。
利付債は、毎年決められた利息がもらえます。
しかし、その利息を更に増やす事ができるのが「複利
[参考記事]
高齢者の方で、毎年安定した金利収入が欲しい方は、利付債でいいと思います。
しかし、長期的に資産を増やしたい方は、割引債が有利になります。
税金の面で有利になる可能性があるのは割引債
税金は、税率が同じなので、基本的に差はありません。
しかし、税金はあくまで利息に対しての税金 なのです。
つまり、為替の動向により、受取利息(もしくは額面金額)に差が生じる場合もあります。
■利付債の場合は、どんな状況でも利息は約束されてます。
■割引債の場合は、満期償還時に為替の影響で、円換算をした場合に購入金額を下回る事もあります。
当然、利益が出ないのであれば、税金は発生しません。
つまり、税率は変更できませんので、ポイントは2つ。
①運用の仕方(単利か複利
②出口戦略(為替を味方にする)
何もしない事が最大のリスク
米国債について、更に詳しく知りたい方、購入をご検討の方は個別相談をご活用下さい。
本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

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