公正証書遺言

相続・事業承継

皆さん、おはようございます。

誰でも分かる金融用語・金融商品辞典」Vol.31

本日は「公正証書遺言」です。

 


公正証書遺言」とは、自分の財産の分割方法を、公証役場公証人に作成してもらう遺言の事です。

民法969条

 

公正証書遺言のしくみ

公正証書遺言は、3つの遺言の中でも、一番「安全」で「確実」な遺言の手段であります。その為に大事なしくみを理解する事が大事です。

 

 

誰が書くのか

自筆証書遺言との大きな違いがこの部分です。公正証書遺言の場合は、自筆で書く必要はありません。公証人に内容を伝えて、それを公証人が作成します。

 

 

保管場所

自筆証書遺言の場合は、どこに保管するのかが大きなポイントでしたが、公正証書遺言の場合は、公証役場に保管されますので、安全なのです。

 

 

家庭裁判所の検認は不要

自筆証書遺言の場合は、開封前に家庭裁判所の検認という面倒な手続きが必要ですが、公正証書遺言の場合は不要です。

 

 

事前に準備する事とは

 

公正証書遺言は、公証役場に出向いて行いますが、仮に体調が悪く、出向く事ができない場合は、出張してもらう事も可能です。

 

 

遺言内容の整理をする

まずは、事前に自分の財産の一覧表を作成し、誰に相続したいのか、明確に決めておく事です。

 

 

必要書類を準備する

当日に持参する書類です。

■遺言者の印鑑証明書(3か月以内)

■遺言者と相続人の関係が分かる戸籍謄本(3カ月以内)

■住民票(財産をもらう人が相続人でない場合)

■固定資産税の納税通知書(市役所発行のもの)

■登記事項証明書

■通帳などのコピー

■その他、財産の内容が分かるメモ等

■立会人2名の住民票その他身分の分かる書類(運転免許証、保険証等)

■費用

 

 

証人を見つける事

公正証書遺言には2人の証人が必要です。もし、証人が見つからなければ、公証役場で有料で紹介して頂けます。

 

 

全体の流れ

弁護士に依頼する事もできますが、自分で準備する場合の流れについて説明します。

 

1.事前に公証役場に予約する。

 

2.本人が、必要書類を持参して、公証人と面談し、自分自身の意思を伝えます。

 

3.自分の意思について、間違いがないか、打合せが行われます。打合せは出張や電話等でも可能です。打合せ内容は、メールや郵送にて送付されます。内容に問題があれば、再度打合せです。

 

4.問題がなければ、いよいよ、公正証書遺言の作成です。遺言書の確認は公証人の読み聞かせにより行います。確認次第、遺言者、公証人、証人がそれぞれ署名押印します。

 

5.最後に費用を支払って終了です。

 

 

公正証書遺言の費用

 

 

この費用は、政令で定められています。基本的には、財産の価額で決まります。

■1,000万円まで  5,000円~17,000円

■5,000万円まで   23,000円~29,000円

■1億円まで     43,000円

■2億円まで   ~69,000円

■3億円まで   ~95,000円

以降10億円までは5,000万円ごとに11,000円を加算

10億円を超える場合は、5,000万円ごとに8,000円を加算です。

 

*ここでの注意点は、手数料は「受遺者ごとに分けて支払う」事です。ですので、同じ金額でも、相続人が多いと、割高になる場合もあります。

 

その他に公正証書遺言書交付の手数料がかかります。

250円×枚数

 

更に、出張により、公正証書遺言を作成した場合は、手数料が通常の1.5倍かかりますし、公証人への交通費と日当もかかります。

 

 

公正証書遺言のメリットとは

何と言っても、遺言の中では、一番確実安全な手段である事は間違いありません。

具体的には、自筆証書遺言のように、要件不備で無効になったり、遺言が紛失する心配もなく、相続が発生すれば、スムーズに遺産相続ができる事です。

 

 

公正証書遺言のデメリットとは

しかし、さすがの公正証書遺言でも、デメリットはあります。それを正しく理解する事が大事です。以下3大デメリットを書かせて頂きます。

 

 

手間も時間もかかる

自筆証書遺言と違い、1人ではできません。まずは証人2人を探す事から始まります。更に公証人との打合せも1度で終わる訳ではありません。遺言内容が多くて、複雑であれば、何度も打合せをする必要があり、精神的にも肉体的にも労力を要します。

 

 

多くの費用が発生する

自筆証書遺言にこだわる方の多くが、費用の問題ではないでしょうか。安全、確実で法的にもしっかり守られる分、当然、費用が発生します。

 

この費用が高いと感じるか、止むを得ないと感じるか。価値観は、各々違います。

 

 

遺言の内容を他人に話さなければいけない

中には、これが最大のデメリットかもしれません。できれば、自分の遺産相続は秘密にしておきたいものです。ましてや、他人に自分の財産を全て知られる訳ですから、気持ちのいいものではありません。最低でも、証人2人と公証人は内容を知る必要があります。

 

 

まとめ

 

尚、公正証書遺言については、法務の分野になりますので、事前に弁護士や司法書士、行政書士に相談する事をお勧めします。

 

自分の周りに、士業の先生がいない方、誰に相談していいのか分からない方がおりましたら、私の所属する「相続診断士協会」の専門家も紹介できますので、ご相談下さい。

 

こんな、情報誌も定期的に発行しております。

 

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

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