「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.261
SBI証券でiDeCoを始める時、商品の選び方を解説
米中の貿易戦争の出口が全く見えません。
併せて、金融市場も不安定な状況が続いてます。
そんな時に、威力を発揮するのが、積立投資です。
そして、その中でも、更に節税効果の高い商品があります。
iDeCoです。
特に、金利の低い時は、非課税枠は使わないと損です。
最優先で使うべき金融商品なのです。
「非課税枠は使わないと損です」
いまや、老後資金作りの「王様」とも呼ばれています。
特に、20代~40代前半の方は、やらないと損です。
しかし、iDeCoがいいのは分かるけど、中々前に進めない方。
非常に多いのが現実です。
何故か??
ファンドの選択が難しいからです。
併せて、誰に相談すればいいのか?
誰が、信用できるのか???
本日は、iDeCoを始めたいけど、できていない方向けの情報提供です。
仮に、SBI証券でiDeCoを始める時の、4つのファンドの選択基準と、具体的なファンドもご紹介です。
SBI証券のiDeCoファンドの数は87
SBI証券のHPを見て、驚くのが、ファンドの数です。
87ファンド。
その中で、大きく2つの分類があります。
①元本変動型:83本
②元本確保型: 4本
言葉だけを聞くと、多くの日本人は「元本確保型」を選択されます。
しかし、言葉に惑わされてはいけません。
「元本確保」と言いながら「元本割れ」する可能性が高いのが「元本確保型」です。
詳しくは、下記の記事をご参照下さい。
iDeCoの元本保証型/元本確保型でマイナスになるケースとは
はい。
そこで、今回は87のファンドの中から、「元本確保型」の4本は除きます。
83本のファンドの中から選定をさせて頂きます。
純資産額が50億円以上のファンドを選ぶ
まず、最初の選択基準は、純資産総額です。
なぜか?
投資信託には、繰上償還があります。

繰上償還とは、何ですか?

投資信託には、通常満期が定められてます。
満期がない、無期限のファンドもありますが。

つまり、満期前に投資信託の運用が終了する事なのです。

なぜ、繰上償還をするんですか?

解約が増えたり、規模が小さく、これ以上運用を継続しても難しいと判断し、受益者の利益を守る為に、認められた制度なのです。

事前に、繰上償還を防ぐポイントはありますか?

過去に、繰上償還されたファンドを分析すると、純資産額が10億円を下回ると可能性が高まるようです。

もちろん、純資産額が小さくても、優秀なファンドもあります。
しかし、純資産額は規模は大きい方が安心できます。
はい、繰上償還になると、投資初心者には、その後、煩わしい選択も待ち構えております。
ですので、繰上償還がされない、長期で安心できるファンドの選択が大事なポイントになります。
実際に、83のファンドの中から基準をクリアしたのが48本でした。
運用期間が10年以上のファンドを選ぶ
つい、最近まで横行していた回転売買。
しかし、投資信託の基本は、長期です。
現実、2018年度は、運用期間が10年以上の投資信託の資金流入額が過去最高になったようです。
ようやく、日本も米国型の投資手法に一歩前進しております。
つまり、ファンド選択の2つ目の基準は長期の実績のある安心できるファンドの選択です。
そして、この基準をクリアしたファンドが29本でした。
トータルリターンが高いファンドを選ぶ
残念ながら、将来の予測はできません。
ですので、過去の実績が、大きな判断基準になります。
理想を言えば、過去10年、15年の実績が大事です。
しかし、残念ながら、SBI証券で公表されているのは、以下の3つ。
1年・3年・5年。
この中の5年の期間での、トータルリターンが3%以上のファンドを選びます。
*3%で不満の方は5%の基準でもいいかと思います。
ちなみに、3%の基準をクリアしたファンドは28本でした。
3つの基準をクリアしたファンドの中から、更なる基準を設ける
ちなみに、上記の3つの基準を全てクリアしたファンドは83本中18本でした。
では、ここから最後の仕上げです。
この18本のファンドの中から、更に追加の基準です。
設定来のトータルリターンが100%を超えている事です。
分かりやすく言えば、仮に①運用期間が10年で、②トータルリターンが100%であれば
投資した資産が2倍になっている事になります。
仮に、①運用期間が20年で、②トータルリターンが100%であれば
20年間の平均利回りが5%、という事になります。
ですので、ハードルは高いのです。
この4つ目の基準をもクリアしたファンドが10個ありました。
選ばれた10のファンドとは
では、具体的に10のファンドを紹介させて頂きます。
■三井住友TAM-DC外国株式インデックスファンド
・純資産額:117億9200万円
・設定日:2002年1月25日(17年7カ月)
・トータルリターン:7.77%(5年)
・設定来:136.30%
■ラッセルーラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)
・純資産額:102億4200万円
・設定日:2005年8月31日(14年)
・トータルリターン:7.73%(5年)
・設定来:147.68%
■フイデリテイーフイデリテイ・日本成長株・ファンド
・純資産額:3402億9300万円
・設定日:1998年4月1日(21年5カ月)
・トータルリターン:6.00%(5年)
・設定来:116.32%
■朝日ー朝日Nvestグローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E)
・純資産額:488億3800万円
・設定日:2000年3月24日(19年5カ月)
・トータルリターン:4.31%(5年)
・設定来:435.73%
■日興ーDCインデックスバランス(株式60)
・純資産額:89億4400万円
・設定日:2002年12月10日(16年8カ月)
・トータルリターン:4.89%(5年)
・設定来:118.46%
■日興ーDCインデックスバランス(株式80)
・純資産額:67億7600万円
・設定日:2002年12月10日(16年8カ月)
・トータルリターン:5.71%(5年)
・設定来:145.51%
■日興インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)
・純資産額:54億6500万円
・設定日:2002年12月10日(16年8カ月)
・トータルリターン:7.70%(5年)
・設定来:194.71%
■セゾンーセゾン資産形成の達人ファンド
・純資産額:758億5300万円
・設定日:2007年3月5日(12年6カ月)
・トータルリターン:9.93%(5年)
・設定来:118.72%
■野村ー野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)
・純資産額:170億4300万円
・設定日:2008年7月16日(11年1カ月)
・トータルリターン:6.76%(5年)
・設定来:114.47%
■ニッセイーニッセイ日経225インデックスファンド
・純資産額:1432億5700万円
・設定日:2004年1月28日(15年7カ月)
・トータルリターン:8.33%
・設定来:144.20%
厳選された10のファンドでさえ完璧ではない2つの理由
ここまでで、83のファンドから、10のファンドを選びました。
しかし、選ばれた10のファンドであっても完璧ではありません。
標準偏差を含めるとリスクは高い傾向にある
実は、当初は、選定基準を5つ準備してました。
その5つ目が「標準偏差」なのです。
そもそも「標準偏差」がよく分からない方は、下記の記事をご参照下さい。
標準偏差
結論から言えば「標準偏差」は低い方がいいのです。
では、具体的にどの程度の数字がいいのか?
明確な根拠はありませんが、できれば10以内であれば、安心感は大きいです。
つまり、標準偏差が小さければ、リスクの変動幅が少ないのです。
言葉を言い換えれば、安心感が大きいのです。
ところが、上記の厳選された10個のファンドの中で、標準偏差が10以下のファンド数は?
残念ながら、ありませんでした。
ちなみに、10のファンドの中で1つだけ10に近いファンドがありました。
それが、「日興インデックスバランス(株式60)」です。
・設定来:10.23
*但し、5年では9.44と基準をクリアしてました。
という事で、この基準はハードルが高いので、選定基準からは外しました。
10のファンドは基準価額が高い傾向にある
ここまで読んで頂いて、ご理解できる方は、最後の確認事項になります。
今回、厳選させて頂きました10のファンドは、実績も歴史もあるファンドです。
ですので、当然、基準価額も高めに推移しております。
言葉を言い換えれば、順調に成長しております。
という事は、これから購入される方はどうなるのか?
基準価額が高ければ、毎月購入できる「量」は少なくなります。
「量」が少なくとも、今後更に成長が続けば、問題はありません。
ところが、成長が止まる。
或いは、下降する。
そのような傾向が続けば、必ずしもお勧めのファンドにはなりません。
では、どうすればいいの!
いつでも相談できる専門家の存在が大切
お金の教育ができていない日本。
投資初心者に必要なのは、やはり頼りになるアドバイザーの存在です。
特に、人生100年時代。
投資は長い地道な戦いになります。
金融の世界は、難しい事ばかり。
1人で判断できればいいのですが、現実は難しいです。
やはり、いつでも気軽に相談ができる存在が必要ではないでしょうか。
これから、積立投資をスタートしたいが、不安な方。
個別相談をご活用下さい。

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本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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