「知らないと人生を10倍損するお金のしくみ」Vol.105
老後に年金のみで暮らしていくことは可能?現実できるのは1%以下か?
老後に年金だけで暮らすことは難しい!
老後に、年金のみで生活できるか?
できる方は、全体の1%以下ではないでしょうか。
現実、無理です。
なぜ??
以前、年金生活者の実態についての記事を書かせて頂きました。
■統計局「家計調査(家計収支編)2019年」
●高齢夫婦無職世帯の家計収支
・実収入合計 237,659円
*内、可処分所得は216,910円
・支出合計 239,947円
・収支 -33,269円
つまり、今現在の老夫婦の毎月の収支は約33,000円の赤字なのです。
しかも、更に2つの事実が・・・。
今後、年金額は減る方向です。良くて維持です。
何故か??
これも、「マネーセミナー」で解説をさせて頂いております。
①社会保障給付費(年金・医療・福祉等)は増え続けてます
②社会保障費を支える税金、保険料を払う人は減り続けてます
具体的には生産年齢人口(15歳~65歳未満)は10年間で1,000万人減少しております。
つまり、今の年金制度維持する為には
①年金の支給開始年齢を遅らせる
65歳⇒70歳
②年金の支給額を減らす
③消費税を上げ続ける
8%⇒10%⇒15%
しかし、政治不信が続く日本の政治状況。
今、日本の政治は「少子高齢化」「社会保障の問題」「人生100年時代」等々大事な議論は後回し、違う話題で白熱しております。
生活保護を受給される高齢者が増え続けています
2017年2月のデータですが、生活保護を受給される世帯の約49%は65歳以上の高齢者で、しかも増え続けております。
どうなる日本!!
老後の年金は月にいくらもらえるか
この記事を書いている日に、実は私の手元に自分の「ねんきん定期便」が届きました。
そうなんです。
「ねんきん定期便」は、毎年、誕生日月に届くのです。
私は仕事柄、見た瞬間に、65歳からいくらもらえるのか、70歳から請求した場合はいくらになるのか、即座に計算できます。
しかし、残念ながら、普通の方で「ねんきん定期便」の見方を理解されている方に出会った事はありません。
それは、当然なのです。
日本は「お金の教育」ができてません。
ですので、分からないのが普通なんです。
でも、これではいけないのです。
では、具体的に年金がいくらもらえるのか??
厚生年金の場合
厚生労働省では「モデル世帯」の年金受取金額を公表しております。
■40年間厚生年金に加入し、その間の平均収入が厚生年金(男子)の平均収入と同額の夫と、40年間専業主婦の妻がいる世帯
220,724円です。
*令和2年。
国民年金の場合
国民年金の満額(40年間払い続けた場合)は毎年変わります。
令和1年度が65,008円。
令和2年度が65,141円。
保険料払込期間が20年であれば、その半分になります。
さて、この金額を見て、自営業、フリーランスの皆様、生活できますか??
付加保険料を支払った場合
付加保険料とは、国民年金に上乗せして納めることで、将来受給する年金額を増やす事ができる制度です。
具体的には、付加保険料の月額は400円。
付加年金額は「200円×付加保険料納付月数」です。
*付加保険料を納めた分は2年間でモトが取れます!
つまり、40年間、この付加保険料を払い続けるとどうなるか
200円×480月(40年)=96,000円
779,300円+96,000円=875,300円
月にすると[72,941円]です。
実は意外と知られていない、手軽に年金額を増やせる手段です。
興味のある方は、市区役所及び町村役場の窓口でご相談下さいね。
老後の生活費は最低でも22万円
おそらく、多くの方の心配が「老後の生活費はいくらかかるのか」
「最低でいいから・・・」
生命保険文化センターが行った平成28年度「老後の最低日常生活費」によると、平均額は月額で22.0万円です。
但し、あくまで平均ですので、現在の世帯収入により差が出ます。
■300万円未満 20.4万円
■300~500万円未満 21.8万円
■500~700万円未満 22.2万円
■700~1,000万円未満 23.1万円
■1,000万円以上 25.4万円
更に、老後の生活費も1人暮らしか夫婦世帯かで違います。
総務省統計局の家計調査報告(平成28年)
■60歳以上無職1人暮らしの標準生活費
156,404円
(内住居費は12,402円)
■夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦世帯の標準生活費
267,546円
(内、住居費は14,700円)
当然、住む場所が持家なのか賃貸かにより大きく変わります。
ご参考までに、上記のデータに(内、住居費)を記載しました。
ですので、賃貸の方で、特に市営住宅、道営住宅以外の民間アパートに住まれる方は多少上乗せした金額が必要になります。
年金のみの老後生活をシミュレーション
では、実際に、年金だけで生活ができるのか、検証をしてみました。
データは統計局家計調査(家計収支編)2017年です。
[高齢夫婦無職世帯の家計収支]
年金給付 | 191,880 |
消費支出 | 263,717 |
食料 | 64,444 |
住居 | 13,656 |
光熱・水道 | 19,267 |
保健医療 | 15,512 |
交通・通信 | 27,576 |
教養・娯楽 | 25,077 |
その他 | 69,945
(内交際費27,388) |
収 支 | ー71,837 |
ご覧の通り、あくまで平均データではありますが、年金だけの収入であれば、何と
毎月約7万1千円の赤字です。
ちなみに、年金給付は1年前と比較し1,171円減少してます。
僅かに思えるかもしれませんが、今後増える可能性は極めて低いです。
では、現段階で、支出のどの項目を減らしますか?
しかも、7万1千円です。
食料を半分にしても3万2千ですが、そもそも生きる為に食料費を減らす事は難しいですよね。
もし、外食をされてるのあれば、全て止める事ですね。
加えて、教養・娯楽費、交際費を全て止めても約5万2千円です。
こうなると、生きる楽しみが、全てなくなる・・・・。
これが、年金だけで生活する場合の現実の世界です。
しかも、このデータの前提は、年金収入が夫婦で月約19万円です。
もし、ご夫婦で国民年金のみ、もしくは国民年金すら入っていない、という方は更に厳しい現実が待ち構えております。
年金だけに頼らない老後を送ることが重要
さあ、ここまでくると、今何をしなければいけないのか、明確になります。
貯蓄でしょ
はい、しかし、その具体的手段が大事なんです。
銀行預金では増えません。
分かっているけど、いまだに日本人の約52%が増えない銀行に預金をされております。
なぜか、日本は「お金の教育」ができていない国なんです。
分からないからできない方、行動できない方がほとんどなのです。
ですので、老後の生活に困らないように、早い段階で勉強して、即行動する事が大事なのです。
そのお手伝いをさせて頂いております。
老後に不安の方。
お金の事で不安の肩。
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本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
コメント
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